お金を増やしたいなら銀行や証券会社を信じてはいけない! その理由は?/お金は寝かせて増やしなさい②
公開日:2020/9/8
銀行や証券会社を信じてはいけない!
これからあなたが足を踏み入れようとしている投資の世界の「金融商品」というものは、他のモノやサービスとはまったく異なる特徴を持っています。
たとえば、自動車であれば、お金を払って自動車を買うと、歩くよりも早く移動できるようになります。当たり前の話ですね。この早く移動できるようになるという価値に対して、私たちは自動車メーカーにお金を払います。
スマートフォンであれば、離れたところにいる相手ともコミュニケーションができるようになるという価値に対して、私たちは携帯電話会社にお金を払います。
レストランでは、自分が料理をしなくても温かい食事を作って運んでもらって食べられるという価値に対して、私たちはお金を払います。
一方で、これから出てくる金融商品はいずれも、お金を増やす(可能性がある)という価値に対して、私たちはお金を払います。
お金を増やすために、お金を払う。
あれ? なんかおかしいですね。
金融商品は、得られる価値も払う対価も同じお金という点が、他のモノやサービスとまったく異なります。
このことは、金融商品を販売する銀行や証券会社(金融機関)が、どうしても私たち投資家と利益相反関係になってしまうことを意味しています。
簡単にいえば、投資対象から得られるリターン(利益)を、金融機関と投資家でぶん取り合う関係になってしまうということです。
燃費が良い車を教えてくれる親切な自動車屋さんや、美味しい料理やお酒のことを教えてくれる親切なレストランの店員さんとは違い、金融機関の人はいくら親切だったとしても、本質的に、利益を取り合う相手なのだということを覚えておいてください。金融機関の人が親切に教えてくれた金融商品は、もしかしたら、あなたではなく金融機関の方が儲かる商品なのかもしれないのです。
だから、普通のモノやサービスと違い、こと投資に関しては、プロにすべて任せるのではなく、最低限のことは自分で学んで行うべきものなのです。
金融機関の人と投資家の間に利益相反関係があるのであれば、なんのしがらみもない投資家同士で投資のことを教え合うことにはスッキリとした合理性があります。
ちょうど、今あなたが「個人投資家が書いた本」を読んでいるように。
投資のことを学ぶといっても、なにも難しいことはありません。
大人であれば誰だってできるやり方があります。
それがインデックス投資です。
本書ではインデックス投資について、経験を交えながら順を追って解説していきますが、投資未経験者のかたは、まず、コミックだけ第1話から第4話(最終話)までを続けて読んでいただくことをおすすめします。そうすれば、この投資法のイメージがわくと思います。その後にじっくりと本文に目を通していただけると、より理解が深まるでしょう。
【次回に続く】