安達祐実「石けんでオフできるか最初は『めちゃくちゃ疑っていた(笑)』」――肌の調子がよくなると話題の石けんオフシリーズ待望の第3弾の内容は?【インタビュー】
公開日:2020/9/17
自粛生活でメイクをする機会が減ったら、なんだか肌の調子がいい。それはもしかすると、メイクの回数とともに、クレンジングの回数が減ったからかも?
強力なクレンジング料で肌のバリア機能を損ねないよう、ナチュラルコスメを使うメイクを楽しみ、石けん洗顔でメイクも汚れも一度に落として、トラブルの起こりにくい肌になる──そんな美肌理論を提案し続けているのが、コスメラバーのあいだでも人気の書籍「石けんオフシリーズ」だ。
その最新刊にしてシリーズ3冊目となる『肌がきれいになる ――石けんオフメイク&知的スキンケア』(石けんオフメイク研究会/文藝春秋)では、第1弾から引き続き、ドラマや映画などで活躍する安達祐実さんがモデルを担当。
年齢を重ねるごとに肌の透明感を増してゆく安達さんに、石けんオフを実践する中で感じた肌の変化、メイクやスキンケアを楽しむコツなどについて、お話をうかがった。
潤ってきた肌が、おうち時間の石けんオフメイクでさらに安定
──「石けんオフシリーズ」第1弾のモデルに就任以来、3年が経ちます。肌に変化はありましたか?
安達祐実(以下、安達) 肌のケアはとくにしないタイプだったのですが、メイクは以前から好きでした。この「石けんオフシリーズ」で学んだことも含め、美容に関する知識も増えてきたし、ビューティー誌の撮影などもよくやらせていただくようになったので、撮影現場でいろいろなコスメを試すなどしながら気をつけているうちに、だんだんと潤いを保てる肌になってきたという実感があります。
「石けんオフシリーズ」の撮影のときに毎回思うことなのですが、石けんオフできるコスメ自体も、種類がすごく増えていますよね。自由に選べるくらいになっているので、それもうれしい変化だなと思いました。
──外出自粛の影響で、メイクやスキンケアの方法が変わったという話をよく聞きます。安達さんはいかがですか?
安達 すっぴんだと気分が上がらないので、家にいるときもメイクはしていました。撮影がストップし、石けんオフメイクをできる時間が多かったため、さらに肌が安定したように感じます。
毎日撮影などに出かけていると、生活のペースがつかみにくくなるんですよ。自粛期間は、ずっと家にいて子育てをしていたので、1日の中にスキンケアのための時間を作りやすくもありましたね。肌のことに気持ちを向けやすい環境だったと思います。
──メイクを石けんオフするときのコツやこだわりは?
安達 石けんをしっかり泡立てたほうが、メイクもきちんと落ちる感じがします。せっかく石けんオフをするんだから、肌をこすらないよう、メイクを泡となじませて落とすように気をつけていますね。
私、石けんの泡立てが、すごく上手らしいんですよ。道具を使わずに手で泡立てても、しっかり泡立つんです。でも、そういう人はあまりいないようなので(笑)、手だけではうまく泡立てられないという人は、メッシュなどを使ったほうがいいかもしれません。
──石けんオフメイク初心者が使いやすそうな、おすすめアイテムは?
安達 ナチュラルコスメも、そうではないものと変わりなく選べて使えると思うので、実は難しさはあまりないんですよ。でも、ファンデーションの保ちなどを考えると、汗にちょっと弱いなとか、落ちやすいなと感じる方もいますよね。
この本には、そういう場合にどうしたらいいかということも書いてありますし、アイテムの紹介だけでなく、どういうふうに使えばいいかということもわかりやすく解説されています。
今は、ナチュラルコスメでも、マスカラなどポイントメイク用のコスメもありますし、強めのメイクをしたいという希望も叶います。ナチュラルコスメやスキンケアで肌の力がアップすると、メイクの幅も広がりますよ。
──お気に入りの石けんオフコスメがあれば、教えてください。
安達 ベースメイクならETVOS、カラーものはMiMCなどが好きですね。撮影のときなど、「ちょっとツヤが欲しいな」と思うときは、TV&MOVIEのファンデーションを使うこともあります。
この本の中で気に入っているのは、ツヤ感のある肌を主役に、ポイントをヌーディーなピンクやコーラルなどの色でまとめたメイク(本書25ページ)。自分の内面的なものに、強さと女性らしいやわらかさをメイクが加えてくれている感じがしますね。
肌の調子が1週間で変わった石けんオフ。スキンケアに興味が湧いた
──お仕事はもちろん、ご家庭での役割もあり、お忙しい安達さん。メイクやスキンケアをサボりたくなってしまうことはありませんか?
安達 私はメイクが好きなので、メイクはまったく面倒ではないんです。ただ、正直に言うと、スキンケアのほうは面倒だなと思うときもありますね……家にいるときよりも、仕事をしているときのほうが「サボりたい」ってなっちゃう(笑)。この春はずっと家にいられたので、スキンケアのしどきだなと思いました。
スキンケアも、「どうしてもこれをしなくちゃ」とか、“絶対”というものを作らず、たまにサボるくらいなら、別にいいのかなと。
石けんオフも含め、ケアをしてあげることで、肌の力は上がってきます。肌の調子がいいと、メイクのノリもよくなって、メイクが楽しくなってくる。メイクやスキンケアを楽しむコツがあるとすれば、そういう流れに乗ることかもしれませんね。
──「スキンケアをがんばってみよう」と思われたきっかけなどはあったのでしょうか?
安達 「石けんオフシリーズ」のモデルをやらせていただくからには実際に試してみようと石けんオフをはじめたところ、肌の調子が1週間くらいでよくなってきたんですよ。それから、スキンケアに興味を持つようになったんです。
昔は、とにかくメイクが落ちればいいんだろうと、クレンジングオイルでゴシゴシ洗っていました。肌って、持って生まれたものも多いから、これ以上よくはならないと思っていたんです。でも、自分に合った方法でケアしたり、肌をいたわってあげたりすると、肌は変わるんだなと実感できた。スキンケアがどんどん楽しくなりました。
最初は疑っていた石けんオフが、透明感や潤いを引き出してくれた
──石けんオフメイクに挑戦してみたいと思いますが、「本当に石けんだけでメイクオフできるのかな?」という不安もあります。そういった不安はありませんでしたか?
安達 めちゃくちゃ疑ってましたよ(笑)。でも、石けんオフをしたあと、白いタオルで顔を拭いてみても、なにも残っていなかったんですよね。もちろん、適当に洗ってしまうと落ちるものも落ちないと思いますが、濃くメイクをしたところは丁寧に洗うなど、少し気をつければ、ちゃんと落ちるように作られています。
──シリーズ3冊目の本書には、肌のメカニズムを知って、本当に必要なものを補うという“本質的な”スキンケア=「知的スキンケア」という言葉が登場します。安達さんにとって、スキンケアの本質とは?
安達 自分にとっての理想の肌、つまり、きめが細かく、厚塗りでカバーしなくても、内側からの透明感や潤いを見せられる肌にするということですね。石けんオフメイクは、そういったものをよく引き出してくれると思います。
そういう肌ができ上がってくると、ファンデーションのノリもよくなります。「ナチュラルなコスメは長持ちしない」みたいなイメージがあると思いますが、肌自体の力が高まってくると、コスメもより使いやすくなると思いますよ。
──肌だけでなく、佇まいまで年々美しさを増している安達さんですが、今後、こんな美しさを目指していきたいという目標はありますか?
安達 基本は、不自然に抗わず、ナチュラルに年を取っていきたいと思います。自然に任せるところと、主体的になるところは、対象となる物事によっても違いますが、たとえば、仕事で自分の行きたい方向があるときなどは、「こっちを捨てて、あれを取ろう」と決断して、自分で流れを作っていくほうが多いかもしれません。
心や肉体は自由でいたいなと思いますが、人生の選択のようなものはきちんとしていかないと、目指す方向に行けないこともありますよね。さまざまな場面で、後悔しない選択をしていけたらと思います。
取材・文=三田ゆき 撮影=干川修
ヘアメイク=岡田知子(TRON) スタイリング=船橋翔大(DRAGON FRUIT)
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