あなたが英単語帳を一生終えられないたった1つの理由。人気YouTuberが教える3つのステップとは?
公開日:2020/9/18
コロナ禍の中、外出する機会が極端に減り、自宅で資格や語学の勉強をする人は多い。その中でも、就活やキャリアにも大きな影響を与える英語学習に力を入れる人も多いのではないだろうか? 英語学習といえば、単語から始まるイメージがあるが、この最初のステップで挫折してしまう人がほとんどだろう。
真面目にやりすぎると単語帳は一生終わらない
「多くの人が単語学習で挫折してしまう理由は、一回ですべてを覚えようとしすぎるからです」
そう語るのは、TOEIC 990点満点、英検1級、IELTS 8.5点を獲得し、オーストラリアメルボルンにて世界4大会計事務所の1つ、Deloitteトーマツで米国・豪州公認会計士として活躍し、登録者数26万人超えのYouTubeチャンネルAtsueigoを運営するATSU氏。
人の記憶というのは、一回覚えたことはすぐ忘れるようにできています。何度も反復することで、初めて記憶として定着します。ですので、単語帳を始めるときに、最初からすべての単語をきちんと覚えようとしても、すぐ忘れてしまい、挫折してしまうケースがほとんどです。
じっくりと時間をかけて単語帳を進めていくことは一見、最も効率的な方法に見えるのですが、実はこの方法は非効率です。単語帳が終わるころには、最初の方の英単語を忘れている、という経験をしたことがある方も少なくないでしょう。
ざっくりとイメージを捉え、何周もすることが大切
単語帳をやりきるコツは、ずばり「短期間での反復」です。単語も複数の意味を完璧に覚えるのではなく、あくまでそのコアイメージを捉えることを優先します。なるべく速いペースで進め、何回も繰り返すことを意識するのです。これは、記憶の忘却曲線に代表される、科学的な記憶のメカニズムに関する研究によっても証明されています。具体的には次のようなステップを踏むとよいでしょう。
①英単語を見て意味を確認する(3~5秒)
まずは英単語の日本語訳を確認しましょう。この時、複数の意味を丸暗記しようとするのではなく、その意味の先にあるイメージや感覚をとらえることを心がけましょう。例えば、organizedという英単語を覚えるとき、「組織的な」という日本語を丸暗記するのではなく、「組織的な」という言葉の奥にある「何かが一貫性を持って整理されているイメージ」を強く意識します。こうすることで、より感覚的に英語を捉えられるようになりますし、1つの単語にかける時間を短くすることができます。
②意味をイメージしながら発音する(7~10秒)
次に、英単語のイメージ・感覚を頭に思い浮かべながら、発音記号に沿って数回発音しましょう。 実際に発音して音で覚えれば、聞いたときに理解できるだけでなく、話したときに相手に伝わるようになります。ゴロ合わせで覚えたり、カタカナ英語で覚えたりすると、見たらわかるけど聞き取れない、発音したときに通じないといった問題が起きます。発音をちょっと意識するだけで、そんな問題からも解放されます。
③英単語を使って文をつくる(10~15秒)
最後に、英単語を使って文章をつくり、何度も気持ちを込めて発音してみましょう。中学英語レベルの、簡単な英文でも大丈夫です。3つのステップの中で一番時間がかかるものなので、完璧を求めず、時間が経過したら次の単語に移りましょう。このステップは覚えた英単語を使えるようになることが主な目的です。最初は、1つ目と2つ目の戦術がしっかりできていれば、特に大きな問題はありません。
まずはこの3ステップに沿って、とにかく素早く1周やりきることを重視してください。最初は記憶率が低くても、それは自然なことですので安心してください。繰り返しになりますが、記憶の定着は「反復」によって実現します。最初に覚えられないのは当たり前。今後2周、3周と繰り返していく中で、記憶が少しずつ定着していくのです。
単語帳をやりきる真のコツは1週目で完全に覚えようとするのではなく、何周も「繰り返す」こと。これを前提に進めていくことで、誰でも大量の英単語を短期間で暗記することができます。