「うつ」にならないためには、睡眠も大切! ベッドに入る前に、安眠できる準備を整えよう/かからない大百科④
公開日:2020/9/29
コロナ禍の「巣ごもり生活」で、心身ともに健康を保つための生活習慣とは? 『ホンマでっか!? TV』『世界一受けたい授業』などにも出演した疲労外来ドクターが、本当に正しい予防対策をわかりやすく解説。今すぐできる61の対策法から、一部をご紹介します。
人生を変える「ガーゼパジャマ列伝」
肌と心はつながっている! 肌触りのよさがうつを予防
肌には、C触覚線維と呼ばれる神経が存在し、「1秒間に5㎝程度のスピードでゆっくり触る」「柔らかいものに触れる」と活性化します。すると皮膚から脳に心地よさとして伝わり、セロトニン神経が活性化して、不安やうつを抑える効果があるのです。
ごわごわ、チクチクする素材を着ると、不快でイライラするように、肌触りは心にも大きな影響を及ぼします。ですからインナーや肌着、パジャマ類は柔らかく心地のよい素材を選びましょう。
肌触りがよく、蒸れにくく熱も逃すガーゼは夏に最適
肌触りのよい素材にも色々ありますが、暑い季節におすすめなのがガーゼ素材です。肌触りのよさはもちろん、蒸れにくく、熱もこもりにくいので、夏の肌着やパジャマに適しています。私の患者さんでも肌に触れるものをガーゼ素材に統一したら、うつや不安症状から解放されて「人生が変わった!」と喜んでいる人が多くいます。
インナーや下着は24時間肌に触れるものですし、パジャマも毎日着るもの。ですから、身につけるものの中でも、一番気づかってあげるべきアイテムなのです。
「あ、今日いい感じ♪」が続くコツ
下着やパジャマは、着心地重視♪
寝る前に不安が襲ってくるワケ。それは「脳がヒマだから」
脳は常になにか考え事をしてしまう
巣ごもり生活が始まってから不安な想像が浮かんで、寝付けないという人が増えています。ウイルスへの不安もありますが、一番の原因は脳がヒマになったから。普段は、仕事や家事などに没頭して悩みが浮かぶ時間がない人も、巣ごもり生活で時間が生まれると、脳がヒマになって普段悩まないようなことで悩んでしまうのです。
これは脳が常になにかを思考する性質があるため。よく座禅で「頭を空っぽに」といいますが、長年修行を積んだ禅僧でない限り、思考を無にするのは困難なのです。
TO DOリストで脳にヒマを与えない!
ですから、不安な想像を排除するには、脳が没頭できる環境を作りましょう。私がよくする患者さんへのアドバイスは、掃除や洗濯、食事、運動、趣味の時間など、時系列で1日の「TO DOリスト」を作成し、その通りに忙しく行動すること。ベッドに入ったら、眠くなるギリギリまで本を読むのもいいでしょう。
人間の脳は、行動と思考を両立できません。なにかに没頭して脳を忙しくすることが、ネガティブな思考を排除するためのコツなのです。
「あ、今日いい感じ♪」が続くコツ
TO DOリストに、リラックスタイムも入れてみて