「井の中の蛙大海を知らず」には実はポジティブな続きがあった! /毎日雑学
更新日:2021/4/21
身近なのに意外と知らない身の回りのモノの名前の由来や驚きの事実。オフィスで、家庭でちょっと自慢したくなる、知っておくだけでトクする雑学を、毎日1本お届けします!
この雑学では「井の中の蛙大海を知らず」ということわざの意味や由来、続きが存在することについて解説します。
雑学クイズ問題
井の中の蛙とはどういう意味?
A. 見識が狭いこと
B. 考えが浅はかであること
C. 特徴がなく凡庸であること
D. 暗い性格の人
答えは記事内で解説していますので、ぜひ探しながら読んでみてくださいね!
有名なことわざ
皆さんも学生時代に学校で様々なことわざを習ったことでしょう。正直に言ってしまうと、社会に出てからことわざを知っていて役立つということは目立ってあるわけではありません。しかし、いろいろなことわざを知っていたり、ことわざに関する雑学を知っていると、ときには役立つことがあるのも事実です。
また、ことわざから学ぶことはとても多く、あることわざを座右の銘にしているという人も多いのではないでしょうか。
今回は「井の中の蛙大海を知らず」ということわざについて解説します。ネガティブな意味で使われる一方で、実は続きがあって、あわせて知るととてもポジティブな意味にもとれることわざです。最後まで読むと、きっとこの「井の中の蛙大海を知らず」ということわざへの見方が変わってくることでしょう。
「井の中の蛙大海を知らず」の意味・語源・由来とは?
まずは「井の中の蛙大海を知らず」の意味や語源・由来について解説していきましょう。
「井の中の蛙大海を知らず」ということわざは日本で生まれたものではなく、中国で生まれたものです。中国の思想家である荘子の「秋水篇」には「井蛙不可以語於海者、拘於虚也」と書かれていて、これが由来です。わかりやすく説明すると「井戸の中にいる蛙はずっと狭い世界しか見たことがなく海を見たことがないため、視野が狭くありきたりの知識しかない」という意味です。
「井の中の蛙だね」と言われたならば、それは「視野が狭くて見識のない人だね」とネガティブな言葉と受け取ったほうがいいかもしれません。しかし、冒頭で説明したとおり、このことわざには続きがあってその意味はとてもポジティブなのです。
「井の中の蛙大海を知らず」の続きはポジティブ
それでは「井の中の蛙大海を知らず」の続きについて紹介しましょう。
「井の中の蛙大海を知らず」は、「されど空の深さ(青さ)を知る」と続きます。
これは荘子の「秋水篇」にはその表現がないため、日本に伝わったのちに付け加えられたものだと考えられています。この意味は、「狭い世界で自分の道を突き詰めたからこそ、その世界の深いところまで知ることができた」となるでしょうか。
確かに、広い視野をもって世界を見渡すことで、自分の小ささや愚かさに気づくことがあります。しかし、たとえ狭い世界だったとしても、地道にその道を究めていけばその世界の深いところまで達することができることも同時にあるでしょう。
歴史上の偉人を見ても、何かの分野の天才が、その分野のことにはとても詳しいのに、他のことは全くできないなんてこともありますもんね。広い世界を見ることもとても大切ですが、愚直にある世界を見続けて努力をしていればちゃんと成長が出来る…というとてもポジティブなことわざなのです。
以上が「井の中の蛙大海を知らず」の意味や由来、その続きについてでした。いかがでしたか?
それでは雑学クイズの正解発表です、答えはもうお分かりですよね?
雑学クイズ問題解答
雑学クイズ問題の答えは「A. 見識が狭いこと」でした!
まとめ
「井の中の蛙大海を知らず」の意味は「見識が狭く自分の範囲内でしか物事を考えられない」ということである。
もともとは中国で誕生した言葉であり、中国の思想家である荘子の「秋水篇」にある「井蛙不可以語於海者、拘於虚也」が由来である。
「井の中の蛙大海を知らず」には続きがあり、日本に伝わったあとに「されど空の深さ(青さ)を知る」と付け加えられている。
続きの部分の意味は「狭い世界で自分の道を突き詰めたからこそ、その世界の深いところまで知ることができる」という意味である。
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