夢を見すぎ? 結婚したいランキング1位に輝く職業のお寒い実態
公開日:2020/10/23
夫婦共働きがあたり前の昨今、男女共に結婚相手の「職業」は気になる条件のひとつです。では、現在どんな職業が人気なのでしょうか? その実態も併せて紹介していきます。
「公務員」が製造業を上回る人気!
与信管理ASPクラウドサービスを提供する「リスクモンスター株式会社」は2019年6月、第9回「この企業に勤める人と結婚したいランキング」を発表。20~59歳の男女を対象としたインターネット調査の結果は、1位「国家公務員」(14.3%)、2位「地方公務員」(12.7%)となりました。
3位以降は「トヨタ自動車」(9.7%)、「パナソニック」(6.4%)、「全日本空輸(ANA)」(5.1%)の順。業種別に見ると製造業の人気が高いものの、「公務員」が1位・2位を独占する結果となっています。
続いては「結婚相手の勤務先として望む会社」を男女別に集計した結果を見てみましょう。女性が結婚相手の男性に望む勤務先は「国家公務員」(20.5%)。対して男性が結婚相手に望む勤務先のトップは「地方公務員」(8.6%)となっており、男性にとっても公務員人気は高いようです。また結婚相手の勤める企業に対して重視するポイントは、男女ともに「給与額」がトップ。結婚において「収入」が重要な要素となっていることがわかりました。
ランキング結果を受けて、ネット上では公務員の人気が最も高かったことに驚きの声を上げる人が続出。「公務員ってそんなに給料が良いという印象はないけど…」「みんな公務員に対して夢を見すぎなのでは?」「公務員は給料安いしブラック企業並に残業あるし、何かあれば休日返上で仕事ですよ」「公務員といっても役職によって給料はピンキリ。教師と警察官でも違うし」といった反応が相次ぎました。
国家公務員は超激務!? 霞が関の実態とは
「激務」という声も多く上がっている公務員。では、「結婚したいランキング」で見事1位に輝いた「国家公務員」の実態はどうなっているのでしょうか? 慶應義塾大学大学院経営管理研究科の岩本隆特任教授が2018年に発表したレポートで、衝撃の事実が明かされていました。
「霞が関の働き方改革に向けて~ICTを活用した長時間労働是正と生産性向上~」と題されたレポートによると、霞が関で働く国家公務員の月平均残業時間は一般就労者の約7倍。“過労死ライン”と呼ばれる月80時間をはるかに超える月100時間の残業をこなしていることがわかっています。
さらに精神的な原因で病休になる人の割合は民間の約3倍。国を動かす国家公務員は、かなり追い込まれた状況で働いているようです。ネット上でも、「官僚の友達が激務すぎてかわいそう」「霞が関はめちゃくちゃブラックって聞いたよ」との声があがっていました。なんとなくのイメージで“憧れる”肩書きは沢山ありますが、安易に飛びつくのは考えものかもしれませんね。