社員旅行ってどうなの? 否定派の意見がわかりみ深すぎる

ビジネス

公開日:2020/10/26

社員旅行ってどうなの? 否定派の意見がわかりみ深すぎる

 再び注目を集めるようになった「社員旅行」。企業によって目的は様々ですが、「親睦を深める」という狙いが多いのではないでしょうか。しかし社員旅行には、色々と「押さえるべきポイント」があるようです。

「社員旅行に行きたくない」が半数超え!?

 社会人の「社員旅行への参加意欲」を明らかにしたのは、JTBが以前行った「社員旅行に関する調査」。社員旅行に「行きたい」と回答した割合が34%だったのに対し、「行きたくない」は47%という結果でした。なお「行きたくないが行事なので行く(8%)」と合わせると、半数以上が社員旅行に否定的な見解。

 実際に社員旅行を経験した人からは、「団結心の向上が目的らしいけど、公私混同という言葉の方が合っているのでは」「社員旅行で仲良くなろうという考え方がもう古いと思う」と否定的な声が多数。しかし一方で、「普段は業務に追われているから、社員旅行で上司や同僚とコミュニケーションが取れてよかった」「毎年の社員旅行を楽しみにしています」と肯定的な意見も上がっていました。

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 社員旅行を行う企業側は、「コミュニケーションの活性化」や「チーム・組織の一体感の醸成」などを狙いにしているそう。企業向けにアクティビティや研修を提供する「IKUSA」は、「社員旅行に行きたいと思わせる条件」を自社サイトにて紹介。「適度な自由時間の設定」「土日や連休を避けた日程」「グループ、席決めなどの配慮、仕事を連想させない工夫」などが、社員旅行を成功させるポイントとして挙げられています。前もって社員と目的を共有し、単なる「社内行事」と思わせないことが大切なのかもしれません。

土日の社員旅行は「事業上不可欠か」がカギ

 続いて社員旅行における「勤怠の扱い」に注目してみましょう。特に土日にかかる社員旅行では、「その行事が会社の事業上不可欠か」がポイントとなるようです。

 まず事業主が「会社の事業上不可欠」とした場合は、土日の社員旅行は「勤務扱い」となります。ネット上では、「私が行った社員旅行は『キックオフミーティング』を兼ねていたので、勤務扱いでした。やむを得ず参加できないメンバーは有給取得だったみたい」「土日を挟んでの社員旅行だったから、土日は休日出勤扱いで『割増賃金』が発生していましたよ」といった経験談が上げられていました。

 一方で「自由参加」が前提の社員旅行に参加した人からは、「ウチの社員旅行は金、土、日の日程でした。上司から『みんなで親睦を深めるだけだから、参加したければ参加して』と言われていたので、参加する人は『金曜だけ有給取得、土日は勤務でも有給取得でもない』という形でした」とのコメントが。

 成功すれば社内メンバーの団結感がより一層アップする社員旅行。実施する際は、条件面も含めて参加者と認識の齟齬が出ないよう配慮したいですね。