自己肯定感はどうやって手に入れる? 学力が上がれば自己肯定感も上がる!/子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば②
更新日:2020/11/18
「早くしなさい!」「ちゃんとしなさい! 」「勉強しなさい!」子どもに向かって、毎日こんな言葉をかけてはいませんか? 実は、子どもの自己肯定感をつぶす大きな原因になっているかもしれません。親が使う言葉を変えると、子どもの自己肯定感は高まり、学力も伸びるといいます。ためしたら「すぐに効いた」「成績が伸びた」と話題の書籍から、子どもたちの自信を回復させる「魔法のことば」の一部をご紹介します。
![子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば](https://develop.ddnavi.com/uploads/2020/10/3e8ef29b97bbd0dd00530634da082962.jpg)
自己肯定感はどうやって手に入れるのか?
今は、遊びの場から学力へとシフトしています
近年の目覚ましいテクノロジーの進展に伴い、子どもたちの遊びの場は大きく変わりました。
パソコンやスマホが普及する以前の時代では、子どもの「遊び」は、単純で牧歌的とはいえ、今より多彩で多様性があったのではないでしょうか?
野球、木登り、魚釣り、昆虫採集、お人形さんごっこ、プラモデル作り、ローラースケート、縄跳び、カードゲーム、ぬり絵…。
その中にひとつくらいは自分の得意な遊びがあり、「すごいね」「上手だね」と、友だちや家族から認められる機会が多々ありました。
さまざまな遊びを通じて、
「期待されている自分」
「頼りにされている自分」
「必要とされている自分」
を無意識のうちに感じ、自分を肯定的に認める感受性が芽生えていったはずです。
遊びに限らず、ささいなことでも同様です。
かけっこが速い、怪獣の名前をいっぱい言える、人気アニメのキャラクターが上手に描ける、本をたくさん読んでいる…。
「すごいね」と認めてもらえることがひとつでもあれば、子どもは自分を誇らしく感じ、自然と自己肯定感が育つ土壌が整備されていきます。
しかし昨今では、遊びの場はコンピュータゲームに集約され、ゲームがさほど得意ではない子どもたちにとって、自分が認められるチャンスはぐんと減ってしまいました。
では現在、多くの子どもたちはどのように自己肯定感を培うのでしょう?
それは以前のような遊びの場ではなく、学びの場での「主要科目の学力」です。
「学力によって自分を測る」という現象は、時勢や風潮という言葉で簡単に片づけたくはないですが、もはや認めざるをえない現実となっています。
もちろん、学力がすべてとは言いません。
体育や音楽や美術の能力がずば抜けている「才能を持っている子どもたち」は、「自分はすごい! 自分はできる!」という確固たる自信があるため、たとえ主要科目の成績が低かろうと、自己肯定感はさして下がりません。
「あー、国語のテスト40点だった…」と、凹んだとしても、いっときです。
「国語はイマイチかもしれないけれど、自分にはほかに才能があるからだいじょうぶ」と、安易に自分を否定することをしないのです。
しかし、ほとんどの子どもは、そういった突出した才能や特殊な技能を持ち合わせない「ごく普通の子ども」です。
大多数であるごく普通の子どもたちは「学びの場」において、学力という容赦ない大人目線の物差しで点数をつけられ、必要以上に自己肯定感を下げてしまうのです。
では、そんなごく普通の子どもたちの自己肯定感を引き上げるには、どうすればいいのでしょう?
いちばん簡単な方法は、学力を上げることです。
学力による序列により自己肯定感が凹まされてしまうのなら、学力を上げて自己肯定感を取り戻せばいい。実にシンプルな方法です。
こんなふうに言うと、必ず「だからそれが大変なんじゃないですか!」と、みなさん苦笑されます。でも、子どもにとって自分に自信を感じる学力、自己を肯定できる学力のレベルは実にさまざま、百人百様です。
私が子どもたちの学力を上げることに注力するのは、日本中の子どもたちにガリ勉をさせて、偏差値70以上を目指し、名だたる難関校に入れたいためではありません。
「幸せな人生を生きていくために必要な自己肯定感」を子どもたちに持ってもらいたいと思っているからです。そのためには相応な学力が必要となるのです。
実際、音楽や体育、美術の特別な才能の開花を期待するより、学業の成績を上げるほうが近道です。なぜなら、子ども時代は圧倒的に主要教科の勉強で時間が占められているからです。
自己肯定感を上げれば学力も上がる。
学力が上がれば自己肯定感も上がる。
これまでたくさんの子どもたちの実例を見てきましたが、「自己肯定感」と「学力」は、密接にリンクしています。
さながら「鶏が先か、卵が先か?」のような因果性のジレンマですが、私はまた、自己肯定感は何かの分野でひとつ手に入れてしまえば、おのずと増殖していくものだと考えています。善玉菌の核みたいに、です。
分裂が始まれば、善玉がどんどん増えていく。しかし、核がなければ、ひとつとして善玉は増えません。
その核なるものを作るきっかけとなるのが、毎日の親の言葉なのです。
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