新しい児童書の時代に!? 全国の小学生が“一番好きな本”を決める! 第3回「こどもの本総選挙」開催決定に大きな注目

文芸・カルチャー

公開日:2020/10/17

イラスト:ヨシタケシンスケ デザイン:寄藤文平

 全国の小学生たちが「一番好きな本」を投票するイベント「小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」が、来年度も開催されることに決定した。開催スケジュールについても発表され、大きな注目を集めているようだ。

「小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」とは、子どもたちに面白い本と出会える機会を作り、本をもっと身近に感じてもらいたいという思いからスタートしたイベント。小学生に「一番好きな本」への投票を呼びかけ、最終的には子どもたち自身によってランクインした本の作者への表彰が行われる。

 第1回は2017年11月に投票受付を開始し、予想をはるかに上回る12万8,055票が集まることに。上位にランクインした『ざんねんないきもの事典』シリーズや『おしりたんてい』シリーズ、絵本作家・ヨシタケシンスケの作品などは、3,000店舗以上の書店で大々的に展開された。

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 また翌年行われた第2回「小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」では、前回を上回る25万3,399票もの応募が殺到。2020年5月5日(火)には「ベスト10結果発表会」が動画配信にて実施された。動画内では投票者の中から選ばれた「こどもプレゼンター」10名が投票した本と選んだ理由をコメントした他、作者からの感想コメントも発表されている。

 投票から発表に至るまで、子どもたちが中心となっているのが同イベントの大きな魅力。子どもをもつ親世代からは、「こどもの本総選挙って、本当にいい試みだと思う。他人から押しつけられたものじゃなく、子どもが好きなもの・興味あるもの・面白いと感じるものを手に取ってほしいな」「実際に子どもたちが選んでいるので、何読ませたら良いか分からないご両親には参考になるランキングだと思います」「ヨシタケシンスケ先生の作品や『おしりたんてい』のランクインに、定番だけではない新しい児童書の時代を感じます! 公式サイトも読みどころたくさんで楽しいですよ」といった反響が上がっていた。

 第3回となる今回は2021年5月5日に投票がスタートし、2022年2月11日に結果発表。年度内に投票から発表までをまとめるスケジュールになったため、学校の取り組みとして授業で取り扱える上、投票した子どもたちが総選挙について話題にしやすくなる。

 また公式サイトでは、第2回の総選挙でベスト1000にランクインした作品が公開されている。総合ランキングに加えて性別や学年、ジャンル別のランキングなどさまざまな角度から注目の本をチェックできるので、親子で次の面白い本を探してみては? 意外な作品との出会いも期待できそうだ。

「第2回『こどもの本総選挙』ベスト1000」データベースはこちら

 第3回総選挙の開催に向けて、イベントを主催する「NPO法人こどもの本総選挙事務局」の岡本大事務局長はコメントを発表。「こどもの本総選挙は、たくさんのこどもたちの投票に支えられています。前回は25万人もの小学生が参加してくれたので、第3回ももっとたくさんの小学生に投票してもらえるようにがんばります。また、人気の本だけでなく、小学生ひとりひとりが選んでくれた大切な本も、できるだけたくさん紹介できるようにしていきたいと思っています」という想いを語っている。

 子どもはもちろん、大人にとっても新たな発見に満ちあふれている“本好き”のためのイベント。次回は一体どんな本がランクインするのだろうか。

第1回目の結果発表の様子

■第3回「小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」
主催:NPO法人こどもの本総選挙事務局
投票期間:2021年5月5日~2021年9月10日
投票資格:2021年5月5日時点で小学生であること
応募方法:投票用紙での郵送、または公式サイト応募フォームにて投票 ※投票用紙は取り組み小学校などで配布

公式サイト:https://kodomonohon-sousenkyo.jp/ranking/