「学校に行かないとどうなる」と脅すのはNG! 覚えておきたい5ステップ/子どもが学校に行きたくないと言ったら読む本④
公開日:2020/10/22
子どもの“不登校”に悩んでいませんか? 何が原因なのか、その状態の子どもに、親としてどう対応したらいいのか…。マンガの実例を交えながら、経験40年のベテランカウンセラーが取るべき対処方をわかりやすく解説。“登校しぶり”対策の基本をご紹介します。
●子供の登校しぶりへの基本対応
大前提 子どもの性格やこれまでの歩みを踏まえる
前回の内容を参考に、親が知っている情報を駆使して対応を。基本は、親が子どもを応援する気持ちでやること。「がんばってね、でもうまくいかなかったらここでお父さんとお母さんがちゃんと受け止めるから、まず行ってみようよ」という気持ちで対応してみてください。
1 学校に行きたくない理由を聞いてみる
「どういうふうに思って『学校に行きたくない』って言ったの?」と間いてみるのはいいと思います。いじめなどがあるかもしれないので間いておいたほうがいいでしょう。ポイントは、1つは「なんで!」というように問い詰めたり責めたりしないこと。もう1つは先にもふれたように、必ずしもうまく言葉にできないこともあるし、誤った言語化の場合もあること。
2 親なりに学校に行くよう説得してみる
力ずくでの強制は避けたいですが、説得してはいけないということはないと思います。というのも学校へ行ければ、それだけ子どもにとっても「学校に行けた」というご褒美があるからです。「友だちが待ってるよ」とか「あともう〇週間したら夏休みだから、まあがんばって行ったら」などと説得してみます。
3 反応を見ながら実力行使
親なりに説得してみて、それでもダメだったら、「お母さんが一緒に行こう」などと言って手をつないでみたり、実力行使をしてみます。そうすると、思いがけないほど強い拒絶というか拒否感、登校拒否感が返ってきて、びっくりすることがあるかもしれません。そうしたら「これはよほど行きたくないんだな」と思ってほしいと思います。
4 妥協してレベルを下げる
「遅刻してもいいから」「1時間だけでもいいから行ってこよう」「お母さんが車で送っていくから」「イヤだったら保健室に行きなさい」というように、少しでも行けるように働きかけをします。
5 それでもダメならその日は休ませる
4まで試みて、それでもダメだった場合は、「これは何かあるのかな」と思って休ませてもいいかもしれません。後ほどふれますが、休んだときにどう過ごすかが勝負だということを覚えておいてください。
NGな対応 決めつけや脅しは避けて
何も聞かずに、学校へは行かなければならないと決めつけることはNG。「学校に行かないとどうなる」というようなことを言って脅して行かせようとしたり、「学校に行かないやつはクズだ」といった人格否定的なことは言わないようにしましょう。同様に、何も間かずに「いいよいいよ」と言ってパッと休ませるのも反対にリスキ—です。というのも、子どものほうに、お母さんがこういうふうに言っているのは、自分のことを大切に思っているからだと想像できる力があればいいんですが、そうでない場合、言い逃れすれば休めるんだなと学んでしまうこともあるからです。