集中力は午前中がゴールデンタイム! ミスをしない人が実践している「スゴイ集中力」の引き出し方
公開日:2020/10/14
集中力のない生涯を送って来ました――テスト勉強をしようと机に向かえど、気付けば掃除をし、マンガを読み始めていた。大人になっても変わらず、仕事で調べものをするはずが、いつのまにか来期のアニメ情報をチェックしている…。こんな自分は、仕事が“デキる”人間ではないのかもしれない。しかし、黙々と仕事をこなし、わずかな時間で成果を出す人を見ると、やっぱり憧れる。だからこそ、あきらめたくない。彼らのようにバリバリ仕事をこなしたいのだ。
とはいえ、「集中しよう」と思ってすぐにできれば苦労しない。何かコツはないものか。そこで頼りにしたいのが『短時間で成果を出す スゴイ集中力』(田場信広/ぱる出版)だ。本書は、デキる人が行っている集中力を引き出す方法と、仕事術が紹介されており、集中力に悩む人にとってのヒントとなってくれる。
新型コロナの影響もあり、リモートワークの機会が増えた昨今。自宅だと仕事に集中できない…という悩みの解決の糸口にもなりそうだ。ここでは、本書で紹介されている簡単な集中力アップの方法をいくつか紹介していこう。
集中力は午前中がゴールデンタイム! 雑務は後回しにして仕事に没頭しよう
本書曰く、1日の中でフルパワーを出せるのは午前中とのこと。脳の効率で比較すれば、午前中と夕方に行うタスクとでは、実に2倍から4倍の効率の差があるそうだ。つまり、重要な会議の書類やじっくり考えたい企画書の作成など、脳に負荷がかかる仕事を午前中にやってしまおうというわけだ。
しかし、午前中はメールチェックや電話応対、会議や外出などに時間がとられてしまうことが多い。そんなときは、スマホやパソコンの通知をオフにする、社内で「午前は重要業務にて対応不可」と伝え共有する、電話応対は周囲に協力してもらい曜日交代制にする、などちょっとした工夫で実現できるはずだ。
要領よく仕事をこなすなら「80点」を目指せ!
仕事に時間がかかってしまうという人は「完璧主義」であることが多いという。仕事に質を求めるのは当然なことだが、闇雲にクオリティを求めてしまえば、時間はいくらあっても足りないということも。そこで本書は、100点満点ではなく、80点を目指すことをおススメしている。
例えば、毎日凝った夕食を作ることはできなくても、スーパーでお惣菜を買ったり、料理を簡単にする合わせ調味料を使ったりするなど、手間を省くことはできる。毎日料理をしなければいけないのならば、毎日満点を目指すのではなく、合格点の範囲で美味しく、健康に良いものを作ることができればいいはずだ。
仕事でも同じだ。100点のプレッシャーで一歩が踏み出せないときは、「80点でいいから、とにかくやってみよう」と考え、まずはやってみる。これが要領よく仕事をこなす秘訣になりそうだ。
「何からすればいいか分からない」と迷ったときのルールを決めよう
目が回るほど忙しい。そんなとき「何から手をつけたらいいの?」とパニック状態になってしまう。普段ならしないようなミスが起こり、だんだん状況が悪化するなんてことも。平静を保ち、正確に仕事をこなすためにはどうすればよいのか。本書によると、事前にルールを決めておくと良いそうだ。
例えば、リモートワークでは社内の連携が取りづらく、仕事のテンポも落ちやすい。そこで、仕事を始めるときに「相手への確認が必要な仕事」と「自分で作業する仕事」に分けるという自分ルールを作ってみる。こうして前者を優先的に行えば、相手からの返答を待つ間、自分の作業に集中できるので一石二鳥。連絡漏れもなくなるので、余計なトラブルを未然に防げる。
ルーティンワークであれば、事前にルールを決めることで、パニックにならず対処していけるだろう。また、ルールがあれば行動に移る時間は短くなるので作業効率もアップするはずだ。
生きていれば、仕事は長く続く。「集中力がない」「成果が出ない」と日々悩んでいては身がもたない。できることならもっと楽しく過ごしたいものだ。本書には、そのヒントが書かれている。
文=冴島友貴