宅建士試験では、何が出題されるの?/宅建士 はじめの一歩【TAC】④
公開日:2020/11/10
「宅建士」って聞いたことはあるけど、どんな資格? ――初めて宅建士試験を目指す人に向けて、資格の概要から学習方法、試験の攻略法までを、TAC出版がわかりやすく解説。宅建士試験合格への「確かな一歩」を踏み出しましょう(第4回)。
今回は、実際の宅建士試験で出題される項目を大きく4つの分野に分けてご紹介します。
【分野ごとの出題問題数】
(1)権利関係(民法、借地借家法、区分所有法、不動産登記法)
この分野の中心となる民法は、たとえばAさんとBさんの法的利害が対立した場合、どのように調整して解決するのかを規定した法律です。試験対策としてはもちろん、実社会においても大変有用な知識といえます。
この分野からは、例年14問出題されます。学習範囲が膨大で、難しい内容も多いので、過去に出題されている論点を中心に学習すべき事項を絞り込むことが重要です。
(2)宅建業法(宅地建物取引業法、住宅瑕疵担保履行法)
お客さんに不利益が生じないように、宅建業者や宅建士の仕事上のルールを定めた法律であり、将来、宅建士として仕事をする上で必要不可欠な内容です。
宅建士試験50問のうち、この分野からは20問が出題される最重要分野です。しかし、学習範囲はそこまで広くはなく、出題内容も過去の本試験で問われている内容が何度も繰り返し問われます。
したがって基本事項をマスターした上で、繰り返し学習して知識の幅を広げることによって、高得点を狙える分野です。
(3)法令上の制限(都市計画法、建築基準法、国土利用計画法、農地法、土地区画整理法、宅地造成等規制法)
「住みよい街づくり」「安全な家づくり」をしていくためのルールを定めた法律です。
この分野からは、例年8問が出題されます。主に「手続き」を定めたものであるため、専門用語や数字を覚える必要があり、苦手意識を持つ方も多くいらっしゃいます。
言い換えれば、専門用語や数字さえ身に付けてしまえば、得点源とすることができますし、もし分からない問題が出題された場合でも、「住みよい街づくり」「安全な家づくり」というルールの目的に立ち返れば、答えが導き出せる問題も出題されます。
(4)その他関連知識(税法、不動産鑑定評価または地価公示法、住宅金融支援機構法、景品表示法、統計、土地・建物に関する知識)
不動産取引の際にかかる税金制度や、土地・建物の安全性や耐久性、不動産業界に関係する最新の統計など、不動産にまつわるさまざまな知識が出題されます。
この分野からの出題数は、例年8問です。予想問題集や模試などを活用して、「試験に出るところ」を確実に押さえることが大切です。
◇ ◇ ◇
これらの出題分野を攻略して、ぜひ本試験で合格ラインをつかんでいきましょう。