痩せやすいのは月経前? それとも月経後?月経前のドカ食いを防ぐには…/これってホルモンのしわざだったのね③

健康・美容

公開日:2020/11/11

感情の浮き沈みや体の不調、変化に直面すると「私ってどこか変なのかな?」と不安になりませんか? でも、それらは全部「ホルモン」のせいだったとしたら――。日常生活の中で起こりがちな不調の原因と、実践しやすい対策を婦人科医師がわかりやすく解説します!

これってホルモンのしわざだったのね 女性ホルモンと上手に付き合うコツ
『これってホルモンのしわざだったのね 女性ホルモンと上手に付き合うコツ』(松村圭子/池田書店)

痩せない

[原因]

排卵後〜月経前の妊娠を成立させる時期は、プロゲステロンの働きが高まって栄養分や水分をからだにため込みやすくなるため、体重が増える傾向にあります。

[対処法]

①視界から体重計を排除する
②食べたいものは食べる
③黒い食材で代謝アップ

これってホルモンのしわざだったのね 女性ホルモンと上手に付き合うコツ

[ポイント]

この時期に体重が増えるのは、女性ホルモンが正常に働いている証拠ともいえるので、月経前の体重増加に振り回されないように。ダイエットをするなら月経期は避けて、月経後に行うようにしましょう。

対処法①視界から体重計を排除する

月経前の体重増加は女性ホルモンの働き

 食欲が止まらない。下半身がむくんでいる。そんな悩みが出やすいのは、決まって月経が始まる10日前くらいから。それもそのはず、女性のからだでは排卵後〜月経前にかけて、水分をため込もうとするからです。むくみで体重が2〜3㎏増える人もいるほど。

 こうしたからだの変化は女性ホルモンが正常に働いている証拠ともいえます。体重は増えて当然。体重計には乗らないで、見えないところにしまってしまいましょう。

これってホルモンのしわざだったのね 女性ホルモンと上手に付き合うコツ

MINI COLUMN

どうしてからだに水がたまるの?
排卵後からは、妊娠の成立に向けて栄養分や水分を体内にため込もうとするためといわれています。

対処法②食べたいものは食べる

我慢のぶんだけ反動がくる

 排卵後〜月経前の食欲増進は、女性ホルモンの正常な働きととらえ、我慢しないで食べたいものを食べてOK。無理やり我慢した反動でドカ食いすることのほうが、よっぽどからだに悪影響です。甘いものが欲しくなったら高級チョコレートを1粒食べるなど、心を満足させる食べ方で乗りきりましょう。

 排卵後〜月経前に食べ過ぎたぶんは、月経後に帳尻をあわせられるから大丈夫! 月経後は食欲を抑えるエストロゲンが増え、痩せやすくなります。

これってホルモンのしわざだったのね 女性ホルモンと上手に付き合うコツ

対処法③黒い食材で代謝アップ

代謝をアップさせる黒い食材を食べましょう

 食欲が増進する排卵後〜月経前は、からだの代謝を高める食材をとりましょう。おすすめは黒ごまや黒豆などの黒い色をした食材です。玄米や全粒粉パンなどの精製していない〝地黒〞な食材も◎。

 黒い食材は豊富な食物繊維で腸内環境を整えてくれます。腸内環境が整うと、からだのすみずみまで栄養が行きわたり代謝が上がります。

 代謝アップとともに体温や免疫力が上がり、食べても太りにくいからだになります。

[黒い食材とその効果]

【食材】
●黒ごま  ●きくらげ
●ひじき  ●わかめ
●昆布   ●黒豆
●玄米   ●全粒粉パン
●黒糖   ●十割そば
●黒酢       など

【効果】
免疫力アップ
代謝アップ
血行促進
過食予防

これってホルモンのしわざだったのね 女性ホルモンと上手に付き合うコツ

<第4回に続く>