月経前のイライラはどう対処する? 心の幸せのためには〝やけ食い〞も許す!/これってホルモンのしわざだったのね⑦
公開日:2020/11/15
感情の浮き沈みや体の不調、変化に直面すると「私ってどこか変なのかな?」と不安になりませんか? でも、それらは全部「ホルモン」のせいだったとしたら――。日常生活の中で起こりがちな不調の原因と、実践しやすい対策を婦人科医師がわかりやすく解説します!
イライラ
[原因]
女性ホルモンの分泌バランスが大きく変動する月経前は、心のバランスもとりにくくなります。この時期にイライラが止まらないのは、エストロゲンの減少とともに幸福感をもたらすセロトニンも減るからと考えられます。
[対処法]
①セロトニンを増やしてイライラ抑制
②無の境地に入る
③心の幸せのためには〝やけ食い〞も許す
[ポイント]
月経前はさまざまなことに敏感になります。普段なら気にならない、ほんの小さなことで叫びだしそうになることもあるくらい。自分を責めたりせず、「ホルモンのせいだ」と割り切って対策を練りましょう。
対処法①セロトニンを増やしてイライラ抑制
月経前は幸せホルモンが減る
女性ホルモンのエストロゲンはセロトニンの分泌を促します。セロトニンは別名〝幸せホルモン〞と呼ばれ、心をリラックスさせる働きがあります。
月経前はエストロゲンが急降下するので、セロトニンも減ってしまい、イライラが抑えられなくなるというわけです。
セロトニンはトリプトファンやビタミンB6を多く含む食材をとることで増やせます。豆乳とバナナのシェイク、まぐろと豆腐のサラダ、豚ヒレのチーズ焼きなどがおすすめです。
対処法②無の境地に入る
なにかに没頭するとイライラが鎮まる
目に映るものすべてにイライラしてしまうときは、その感情をなにかにぶつけてすっきりするのが1番。かといって、お皿を投げつけたら後片づけが大変だし、大声を出すのも近所迷惑。
そこで試してみたいのが〝アンガーマネジメント〞のテクニック。なにかに集中して雑念をシャットアウトすると、イライラが消えていくというもの。梱包材のプチプチを無心につぶす、ひたすら野菜をみじん切りするなど、手先を使った単純作業に没頭してみましょう。
対処法③心の幸せのためには〝やけ食い〞も許す
量より質をとれば心も満足する
イライラ期にやけ食いしたくなるのは、気疲れから脳がブドウ糖不足になっているからかも。こうなったら我慢しないで、食べて脳を元気にするのが得策です。食欲が抑えられる月経後に帳尻を合わせられればOK。
とはいえ、見境なく好きなものばかり選んでいたら当然しっぺ返しがきます。量より質で心を満足させましょう。今やコンビニスイーツも進化しているので、身近なところで上質なものが手に入ります。