人脈を築きたい。だったら”コミュ力”を鍛えるよりも…/コミュ力なんていらない⑤
公開日:2020/11/6
初対面の人と話すのが苦手だ、大勢いる場だと人見知りをして話せない…「自分にはコミュ力がない」と悩むすべての人へ。コミュ力が低くても仕事で成果を出す方法や、人間関係が楽になる術を厳選してご紹介します!

「人間関係の構築」から仕事は生まれない。
「自分にはコミュ力がない……」と悩んでいる人は多いと思います。
その思考の背景には、「人間関係が構築できて、それがあると仕事になる」という幻想があり、それに囚われているような気がしています。
だから、異業種交流会のような場が盛り上がっているのでしょう。
でも僕は、これは因果関係が逆なのではないかと思っています。
「人間関係ができたから、仕事も一緒にできる」のではなく、「一度仕事をし、それがきちんと成立したから、人間関係が構築できる」のが正しい順序ではないかと考えています。
よくよく考えてみると、当たり前ですよね。
どんな能力を持っているのかわからない人に、仕事を頼みたいと思う人は少ないのではないでしょうか。
また、どんなに飲み会で楽しかったり、雑談が上手な人だとしても、仕事の成果を出せない人に大事な仕事を任せたいとは思いません。
つまり、「コミュ力」を身につけたり、人間関係を構築する前に、仕事の成果を最大化させる〝何か〟を身につけておく必要があるのです。
俗にいう「人脈」は一緒に仕事をして相手に満足してもらったあとに、結果として「つくられるもの」であって、「つくるもの」ではありません。
〝仕事の報酬は仕事〟という言葉がありますが、仕事で成果を出すことが次の仕事を得る最短ルートですし、「コミュ力」があるかないかなんて、実は二の次。みなさんも、そう思いませんか?
誰とでも仲よくなれる能力は、僕から見るとすごい能力です。
でも、本当の「人間関係」や「人脈」をつくろうと思ったら、その能力がなくても大丈夫です。
まずは、仕事において必要な「コミュ力」として、
●相手の言っていることを正しく理解できる
●こちらの伝えたいことをちゃんと伝えられる
この2点だけを磨くことに集中すべきでしょう。なぜなら、訓練次第で誰でも身につけられるからです。
人間関係や人脈を築くためにコミュ力を鍛えたい……、そう思うこと自体は否定しませんが、それができないからといって焦らなくていいのです。
相手の役に立つ仕事、相手が満足してくれる仕事ができるようになることを一生懸命にやることが一番の近道だからです。
現に僕自身、「コミュ力不足」で失敗したことは数知れませんが、それでも仕事で成果を出してきたからこそ、現在のポジションがあると思っています。
はじめに「仕事で成果を出すこと」に邁進する ⇒ その次に「コミュニケーションを円滑にとること」を考える。
この優先順位を間違えてしまうと、負のループに陥る可能性もあります。忘れずにいたい心構えです。

