腹式呼吸は免疫力アップにも効果的。血液循環を改善して、免疫力を上げよう!/一流が実践する人生を変える呼吸法③
公開日:2020/11/14
正しい呼吸法で心身を整え、代謝を上げよう! 一流のスポーツ選手や数多くの芸能人も実践している、人生を変える呼吸法。自律神経をリラックスさせ、腹横筋、肩甲骨などの体幹部や臓器を活性化する呼吸法をご紹介します。
血液循環を良くして体温を上げ免疫力を上げよう!
血液の循環によって酸素が体内に巡っていく
呼吸で取り入れた酸素を、全身の細胞に運搬する役目が血液です。酸素は毛細血管を通りますが、酸素を含んだ血液は、肺から肺静脈を通り心臓の左側に向かい全身へ送り出されます。つまり、血液の循環によって、体内の細胞に酸素が巡っていくのです。
血流が悪くなると、体へ十分な酸素が運ばれないため、多くの不調を引き起こしてしまいます。また、酸素だけでなく、栄養や老廃物を運ぶ役割も担っているため、血行不良になると、それらが全身の隅々まで行き渡らなくなります。
そのため、体のどこかで老廃物が蓄積され、疲労物質となり、それが首や肩、背中の筋肉で滞ったときに、コリの原因となる痛みやむくみになるのです。
なぜ血流が悪くなってしまうのでしょうか? 要因は様々ですが、運動不足や生活習慣の乱れ、日頃のストレスなどが主だと言われています。
血流を改善するには、これらの問題を解決するのが一番ですが、今までできなかった人が、生活習慣を簡単に変えられるほど甘くはありません。そこで「呼吸法」が一助となるのです。
横隔膜の上下運動が血流アップのポイント
横隔膜を上下させる腹式呼吸は、息を大きく吸うときに、胸郭を広げて横隔膜を押し下げます。同時にお腹を膨らませるので、内臓がマッサージされます。次に、息を吐きながらお腹を縮めることで、横隔膜が引き上がります。
この横隔膜の上下運動を意識して行うことで、肺から心臓、内臓、全身へスムーズに血液が巡っていき、血流がアップするのです。
一度、腹式呼吸を数回実践してもらうと感じられると思いますが、血の巡りが良くなり、体がポカポカと温かくなるのが分かるはずです。手先や足先まで、十分に酸素を行き渡らせるためにも、本書で紹介する呼吸エクササイズをぜひ実践してみてください。
ウイルスから身を守るためにも免疫力アップは欠かせない
血流がアップすると、体温が上がります。体温が上がると血流が良くなります。相乗効果が生まれるのです。後ほど詳しく説明しますが、冷え症の方は、血流を上げることが冷え症を改善するキーワードになります。
低体温の方は、血液中の白血球やリンパ球などの働きが低下します。低下してしまうと、ウイルスや細菌と戦う力が弱くなってしまいます。しかし、体温を上げることで、血液中の白血球などの働きが活発化し、免疫力がより向上するのです。
近年では、新型インフルエンザウイルスや、新型コロナウイルスが世界的に広がり私たちの生活に脅威を与えています。これらのウイルスから身を守るためにも、免疫力を高めることはとても重要になってきます。
免疫力アップは、腸内環境を整えること、十分に休息・睡眠を取ること、規則正しい食生活、適度な運動、そして、呼吸が大事になると言っても過言ではありません。
低体温で血流が悪いと風邪を引きやすい