正しい呼吸法のポイントは、横隔膜! 柔軟に横隔膜が動いているか、セルフチェックしよう/一流が実践する人生を変える呼吸法⑨
公開日:2020/11/20
正しい呼吸法で心身を整え、代謝を上げよう! 一流のスポーツ選手や数多くの芸能人も実践している、人生を変える呼吸法。自律神経をリラックスさせ、腹横筋、肩甲骨などの体幹部や臓器を活性化する呼吸法をご紹介します。
横隔膜を上下させるのが正しい呼吸法
横隔膜を柔軟に活動させれば深い呼吸になる
腹式呼吸は、横隔膜を上下させて行います。横隔膜は肺の下の肋骨の下部についている器官です。胸とお腹の間にある薄いドーム状の筋肉ですが、普段から動かしたり使わないと、固くなってしまいます。横隔膜が収縮したり緊張や弛緩できないと、深い呼吸をすることは不可能です。横隔膜が柔軟に活動することで、たくさんの酸素を体内に取り入れられるんだということを、大前提として知っておいてください。
横隔膜を使った腹式呼吸を実践するとき、ただ深呼吸をすれば良いというわけではありません。重要なのは「姿勢」です。これは、筋力トレーニングなどと同じで、鍛えたい部位にしっかり負荷を与えるには姿勢がポイントになるのです。つまり、姿勢が悪いと、酸素を多く取り入れることや、代謝を上げるためのガス交換もうまくいきません。呼吸をする際の姿勢も意識しながら実践しつつ、1つの姿勢ではなく、色々な形で行うことで、多くのメリットがあることも知っておきましょう。それらは、2章の後半で紹介しています。
息を吸うときに横隔膜を下げ、吐くときに上げる
それでは、横隔膜の動かし方のポイントを説明します。まず、鼻から息を大きく吸い込みます。このときに、肋骨の下のあたりの筋肉(横隔膜)を収縮させ押し下げるようにします。お腹は膨らませていきます。その後、口から息をゆっくり吐いていき、お腹を縮めるようにしながら横隔膜を緩ませ、引き上げていくイメージです。
息を吸ったときに横隔膜を下げる
横隔膜やお腹の基本の動きは、息を吸ったときに胸郭(肋骨)を広げて横隔膜を下げていく。腹横筋などのお腹は膨らませていく
息を吐いたときに横隔膜を引き上げる
息を吐いたときは、お腹を縮めるようにしながら横隔膜をグッと引き上げていく。呼吸と連動させてゆっくり動かすのがポイント
横隔膜の上下動を体感
横隔膜の動きをチェック
横隔膜の動きは最初は分かりづらい。そのような方に向けて、横隔膜の上下運動がチェックしやすい動作を加えて確認してみよう。
1 片手で反対の肋骨を触って横隔膜を確認
片手で反対の肋骨下の筋肉(横隔膜)を触る。鼻から息を吸いながら体を押さえた手の方向にひねる
横隔膜を収縮させお腹を膨らませる
2 息を吐きながらひねりを戻して横隔膜を引き上げていく
口から息を吐きながら、上体のひねりを戻していく。お腹を縮めながら、横隔膜を上げていく
横隔膜を緩ませお腹を縮める