「口呼吸」が習慣になっている人は要注意! 健康のために、息を吸うときは「鼻」からを意識しよう/一流が実践する人生を変える呼吸法⑩
公開日:2020/11/21
正しい呼吸法で心身を整え、代謝を上げよう! 一流のスポーツ選手や数多くの芸能人も実践している、人生を変える呼吸法。自律神経をリラックスさせ、腹横筋、肩甲骨などの体幹部や臓器を活性化する呼吸法をご紹介します。
息を吸うときは「鼻」息を吐くときは「口」
口呼吸は健康を害する問題がたくさんある
正しい呼吸をするにあたり、どこから酸素を取り入れるのかはとても重要なポイントになります。はじめに正解を言いますと、
吸うときは「鼻」から。吐くときは「口」です。
普段の呼吸を思い出してください。気にしたことはないかもしれませんが、皆さんは、吸う、吐くとも「口」から行っていませんか? じつは、口で息を吸ってしまうと、いくつかの問題が発生してしまうのです。
その中でも、健康を害する問題が出てくるのが、唾液分泌との関係です。口呼吸にしてしまうと、唾液分泌が減ってしまいドライマウスになります。口の中が乾いた状態になり、口臭や虫歯、味覚障害など様々な症状が出てしまいます。唾液には抗菌作用があり、口の中の細菌の増殖を抑える働きがあります。その他にも、唾液に含まれる消化酵素により、消化を助けてくれます。唾液の分泌量が減ることで、消化器官に影響が出て、内臓機能の働きを悪くしてしまうことにもつながるのです。
つまり、唾液分泌には内臓の活動を助けてくれる効果があります。1章で解説しましたが、正しい呼吸法を実践することで、内臓機能が向上します。本書で紹介するエクササイズは、すべて鼻から息を吸いますが、そうすることで、横隔膜が働きやすくなるとも言えるのです。
鼻呼吸はメリットがいっぱい!
そもそも口は食べ物を取り入れる器官で、哺乳類はすべて鼻で呼吸をしています。食べたものは食道に通じていますが、外気を取り入れるのは鼻からであり、気道から肺に通じています。酸素(外気)が肺に達するのは、鼻腔から喉頭(上気道)、気管と気管支(下気道)を通ります。鼻から入ってきた外気は、鼻粘膜と上気道で加湿されるだけでなく、微細なゴミや細菌、ウイルスも取り除かれます。そうすることで、体内に清浄された酸素が入ってくるのです。細菌やウイルスを排除する機能が備わっていれば、風邪やウイルス感染をしづらくさせるという特徴があるのです。
他にも、鼻の奥は脳と近い位置にあるため、酸素が脳に行き渡りやすく脳が活性化しやすいことも効果の1つです。深呼吸をすると、頭がスッキリ、リラックスするのはこのためです。これだけのメリットがある鼻呼吸を、普段の生活から意識できるよう訓練しておくことをおすすめします。