知ってた? 座高測定は「意味がないから」2014年に廃止されていた!/毎日雑学
更新日:2021/1/3
今回は学校で行われてきた「身体測定」にまつわる雑学です。皆さんが学生だった頃には身体測定において身長や体重、そして「座高」を測定するのが一般的だったのではないでしょうか。しかし、「意味がないから」という理由で、2014年に座高測定が廃止されたのをご存じですか?
座高の高さで友達と“足の長さ”を競い合ったりしていた人にとっては、なんとも寂しい出来事かもしれません。
元々は徴兵検査のため
日本で健康診断というものが始まったのは明治時代以降のことです。健康診断を始めた背景には「徴兵検査」を行う目的がありました。
現在では「意味がない」という理由から座高の測定が廃止されてしまいましたが、かつては足が短いと重心が低くなり、下半身が安定することから「いい兵士になる」とされ、座高の測定によっていい兵士を見定めていたのです。現代には徴兵制度はありませんし、元から健康目的の測定でもなかったことから、座高測定が「意味がない」ということには納得する人も多いでしょう。
戦後は健康管理のため
戦後も「健康管理のため」ということで座高の測定が続けられました。これは、上半身と下半身のバランスを見ることで、子どもの発育状態が測定できるとされていたからです。しかし、学校などの現場からは「健康状態」と「座高の関係」を表す指標がないことから、座高で健康状態を見るのは難しいという声もあがりました。
机や椅子の高さを決めるため
座高を測定する理由の一つとして、学校に配備する机や椅子の高さを決める指標にするというものがありました。確かに、学校の生徒たちの座高の測定結果から、生徒にとって最適なサイズの机や椅子を配備できることにはつながるでしょう。しかし、机や椅子などの備品は毎年買い換えるものではありませんし、学年が変わっても使いまわされるものです。そのため、座高を測定した記録が、机や椅子の配備に役立てられるということもあまりなかったそうです。
様々な理由から座高の測定は続けられていましたが、ほとんどの現場で「意味がない」とされたため、2014年には遂に廃止されることになったのです。現代では身長と体重を測定して活用することにより、座高のデータは省略できるとも言われています。
ぎょう虫検査も廃止された
実は座高の測定以外にも、ぎょう虫検査も廃止になったことをご存じでしたか?
ぎょう虫検査は1958年から開始され、小学3年生以下は必ず検査するように義務付けられていました。しかし、ぎょう虫検査も2014年の検査を最後に廃止されています。なぜぎょう虫検査が廃止されたのかというと、衛生環境が改善されたため、子どものぎょう虫など寄生虫感染率が激減したからです。最終的には、ぎょう虫検査で寄生虫が見つかることは1%もなくなっていました。
このように、昔は当たり前だったことも、時代の流れで変わっていき、いつの間にか廃止されていることもあるのです。以上が、座高測定が廃止された理由やかつて座高測定をしていた理由についてでした。
まとめ
身体測定における座高の測定は2014年を最後にして「意味がないから」と廃止された。
座高の測定は明治時代からあり、足が短い人はいい兵士になるという考えから、徴兵目的で始まったものである。
戦後も上半身と下半身のバランスから健康状態を見るためであったり、机や椅子を配備する時の参考にすることを目的として続けられたが、座高の測定結果が生かされることがなかったため廃止された。
ぎょう虫検査も衛生環境が整い、寄生虫の検出率が激減したことにより、2014年の検査を最後に廃止された。
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