SKY-HI「こんなにすごい! K-POPグループ発のソロラッパー」/私たちの偏愛K-POPプレイリスト③
公開日:2020/12/4
一過性のブームを超えて、世界の音楽シーンにおいても不動の地位を確立したK-POP。日本でも街中やテレビのBGMで耳にする機会が増え、興味を持ち始めた人も多いはず。
すでにK-POPに慣れ親しんでいる人はもちろん、「『Dynamite』の次に何を聴けばいいの?」という初心者まで楽しめる導入編として、K-POPを愛してやまない著名人が「ごく私的なおすすめプレイリスト」を紹介します。
第3回のゲストはシンガーソングライター/ラッパーのSKY-HIさん。最近では自身のレーベルを設立するなど、プロデューサーとしても活躍中の彼が選んだ“珠玉の6曲”とは!?
こんなにすごい! K-POPグループ発のソロラッパー
「K-POPは音楽面だけとっても世界中で語られるべきすごい部分がたくさんあります。今回のプレイリスト作成にあたり『自分が選ぶ理由があるものにしよう』と思い、テーマを“K-POPグループ発のソロのラッパー”にしました。
日本ではラップパートという言葉が“間奏の延長”で語られることがありますが、K-POPは世界の潮流と同じで“ラップこそ主役”の曲も多いんです。特に、音楽制作に深く関わるラッパーたちのソロ作品は音楽性も高く、クリエイティブ。現状に媚びるのではなく、自分を貫きつつより多くの人に聴いてもらうための曲作りをするその姿勢にはリスペクトしかありません。と同時に、自らの過去を省みてしまったことも。しかし、羨んでもしょうがない。このプレイリストは“自分こそ頑張ろう”という戒めでもあります」
①Daechwita/Agust D
「BTSのSUGAがAgust D名義で発表したミックステープ『D-2』に収録されています。この曲は、ボースティング(※)や比喩の仕方も本当にラッパーを感じます。アイドルとして生きる自分とラッパーの自分の葛藤を歌っていた前回のミックステープも好きでした」
編集部注 ※ボースティング(Boasting):ラッパーが自己賛美することを意味するヒップホップ用語。「俺はこんなにすごいんだ」とアピールしている様子を表す時などに用いられる。
②DIA/JOOHONEY
「MONSTA Xのジュホンは、高いスキルを誇示しながらも、それを“キャッチー”にするための武器として使う、まさにクリエイティブの鑑。個人的にも、MONSTA Xには皆幸せになってほしいと思っています」
③Artist/ZICO
「アイドルグループのメインラッパーのソロ作は、自身のスキルを見せることにこだわったものが多いのですが、ZICOのソロはその逆。歌うわ踊るわ…本当、自由に舞っているように見えるんです」
④TENDAE -KR ver.- / BOBBY
「コンポーザー(作曲家)としても高く評価されているiKONのBOBBY。彼は本当に広い音楽性を持っていますが、個人的に刺さるのはラップミュージックをきれいに聴かせる曲」
⑤FIANCE -KR ver.- /MINO
「WINNERのMINOを初めて知ったのは『Show Me The Money』(※)でした。彼の印象は、オーセンティックでいて独創的、シンプルで派手! しなやかで強くてカッコいい、尊敬するラッパーのひとりです」
編集部注 ※ Show Me The Money:韓国のケーブルテレビチャンネル「Mnet(エムネット)」で放映されているラッパーサバイバル番組。2012年に初回が放送され、現在9シーズン目を迎える。
⑥BULL SHIT -KR ver.- /G-DRAGON
「BIGBANGのG-DRAGON、やはりこの人が“時代”を変えたと思っています。ひょっとしたら周囲から色々言われ続けながらも、一番自分でいることを貫いた人かもしれません。楽曲制作からステージでのパフォーマンス、アートへの関心や精通、本当の意味で“アーティスト”。One and Only!」
<第4回につづく>