2020年末、世界は産業革命レベルで激変! 「恋愛をする人がすごく増える」星読みヒーラー・yujiさんインタビュー
更新日:2020/12/1
新型コロナウイルスの影響で、多くの人の生活が激変した2020年。時代の変化を肌で感じている人も少なくはないだろう。そんな中、2019年末の時点で、この激変を予測していた人がいる。“星読みヒーラー”のyujiさんだ。彼は、『「風の時代」に自分を最適化する方法 220年ぶりに変わる世界の星を読む』(yuji/講談社)で、2020年は、約220年ぶりに時代が移り変わる時期であると指摘する。yujiさんが星から読み解く新時代の生き方について、お話をうかがった。
2020年末からの「風の時代」は、自由な“精神性”の時代
──2020年に起こった世界の変化は、220年前ごろに起きた産業革命レベルのものだそうですね。
yuji とても大きな変化ですよね。2020年まで続いた「土の時代」は、産業革命に端を発しています。この産業革命以降、大量生産が可能になり、物流が発達し、「ものをつくって世の中に流す」ということが可能になりました。ものをつくるためにはお金が必要になりますから、お金を持っている銀行家が台頭した時代、すなわち“経済”が力を持った時代です。「土の時代」以前の「火の時代」は、ヨーロッパではブルボン王朝、日本では徳川幕府など、武力や血が力を持った時代。“武力”の時代からの、脱却のスキームだったということですね。
そして、2020年末からの「風の時代」は、“精神性”の時代です。マインドがクリアであること、俗世間のドロドロしたものから離れた在り方であるということが重要視されるようになります。自分の言葉を使い、型にはまった方法を脱却した人から生きやすくなり、脚光を浴びるようになると思います。
──なるほど。どっしり構えている「土」に対して、「風」は軽やかなイメージがありますね。
yuji そうですね。土に根ざした草花は場所に縛られるものですが、「風の時代」は、風に吹かれてどこへでも行けます。餌があるところを目指して飛んでいく、渡り鳥のイメージでしょうか。僕はよく、「スナフキンっぽい」というたとえを使うのですが、そういった生き方が許される時代ですね。より自由に過ごすことができると思いますよ。
自由な「風の時代」を生き抜く上で重要なのは、決断力と行動力です。これまでの「土の時代」は、親や先生が「あなたはこれをやったほうがいい」「これが向いているよ」と勧めてくれて、学校や会社といった組織が「何時に出社して、どんな仕事をして、お昼休みは何時から何時まで。そのかわり定期券代を出しますし、福利厚生もあります」という枠組みをすべて決めてくれていた。よっぽど変なミスさえしなければ、定年を迎えるまではふつうに生活できちゃうパッケージができあがっていたんです。ところが最近では、日本を代表する企業の多くが「もはや終身雇用は厳しい」と言っているくらいですから、そのパッケージは崩れたとみるほうが正しいですよね。
「風の時代」は、なにかをアップデートさせる、進化させるというバイブス(雰囲気)の強い時代です。これまでは、たとえば弁護士や看護師などの資格があれば、その資格に応じた肩書きと生活が用意されていましたが、「風の時代」はそうでもなくなる。そういった職業が弱くなるという意味ではなく、もっと時代の追い風を受ける仕事がたくさん出現して、 “無形”に近い人が台頭してくるように思います。
──古い価値観を捨て、新しい時代へと意識を切り替えるために、おすすめの方法はありますか?
yuji 今までのルーティーンを疑うことでしょうか。僕は仕事柄、たくさんの人にお会いしますが、「どうして私は、早起きしたくないのにしてるんだろう」とか、「どうして私は、本当はこんなもの食べたくないのに食べてるんだろう」というふうに、行動と心のチューニングが合っていない方が、けっこういらっしゃるんですよ。
今までは、社会という枠の中に自分をはめ込み、その1パーツになることで社会に貢献し、その対価としてお給料が支払われるという「個人<社会」の時代でしたが、これからは「個人>社会」の時代。個人のやりたいことを実現するために社会をうまく使って、両方がwin-winになればいいという時代です。不等号の向きの変化に気づき、個人がリーディングエンジンになっていくんだという意識の設定が重要です。
星の世界では、“結婚”と“恋愛”は別モノ!?
──恋愛や結婚においても今後は雛形がなくなっていくということですが、そもそも星の世界では、「“結婚”と“恋愛”は別物」だと書かれていたことにも驚きました。
yuji 多くの方は、恋愛の延長線上に結婚という契約があると考えていますよね。ところが、星の世界における恋愛は、趣味や快楽を司る5ハウス(室)に属するもので、結婚は、契約や交渉を司る7ハウスにあるものです。結婚は、運命共同体として「株式会社 家族」を運営していくパートナー契約ですし、子どもが生まれると責任者にもなる。でも恋愛は、極端なことを言えば、1週間で終了ということもありえる、エンターテインメント性の強いものです。より「風の時代」っぽいなと思うのは恋愛ですね。「風の時代」は、恋愛をする人がすごく増えると思います。
これまでは、結婚が個人の安定を保証してくれる時代だったんですよ。けれど、風の要素の強い恋愛は、その保証が得られないから、恋愛の末に「結婚してくれるんですか、どうなんですか」と迫るドラマが生まれたり、芸術になったりしました。けれど本来、恋愛と結婚は別のもの。「土の時代」の呪縛が弱まると、恋愛と結婚は別だと認識できる人たちが増えますので、「結婚に適した人と恋愛に適した人は違う」という共通認識も生まれ、もっと楽に過ごせるようになるだろうと思います。
──「この人は自分にとってどんな立場の人なんだろう」と、自分で理解するほうがよさそうですね。
yuji そうですね。そういう意味では、動物的な感覚を研ぎ澄ませておかないと。反対に、数字は動物的なものではありませんから、「この人の年収はいくら」「この人は土地を持っている」といった数字を気にする習慣は、次の時代に合うようにアップデートしていかなくてはいけませんね。
ブルース・リーの名ゼリフに、「Don’t think. Feel!(考えるな、感じろ)」というものがありますが、まさにthinkよりfeelで、どう「感じる」かが大切。「この人のにおいはあんまり好きじゃない」「あの振る舞いは好きだな」といった自分の感覚を敏感にとらえて、それに基づいて真摯にジャッジしたほうが、結婚でも恋愛でも、よりうまくいく気がします。
ふたつの時代を味わえる僕たちは、プラチナチケットを持って生まれてきた
──恋愛以外の人間関係でも、thinkよりfeelに向かう方法はありますか?
yuji フリーランスや自分で動ける人は、「こういうことをしたい」と自分で発信することで、そういう仕事がやってくるということもあるでしょう。釣りの用語で、“撒き餌”ってありますよね? 考えているだけでは叶いませんから、表に出していくことが重要です。会社の中でも、やるべきことは変わらないと思いますよ。自分はなにができて、なにが得意だとアピールしないと、なかなかそれが生かせる場所にはアサインされにくい。最終的には、“I(アイ)”=自分を出していくということが、より重要になると思います。
──本書には、風の時代を生きるための戦略が、12星座別で詳しく書かれています。そこに書いてある自分の基本性質を確認しておくことも、大切なことなのかもしれませんね。
yuji 僕もそうだったのですが、小さいころから「あれはできる、これはできない」と評価されているうちに、「自分はこうだ」と思い込んでいるものが、“本当の自分”ではないかもしれません。「自分はこれが得意です」と言っていても、その業界にはもっと得意な人がいて、実はそこではないところが自分の強みかもしれない。
さらに言えば、自分の“凹み”だと思っていた部分が、自分の強みだったということもあると思うんです。たとえば、声がよくないというコンプレックスを抱えてきたけれど、反対に声優さんに向いているんじゃない? とかね。
ですから、「誰かにこう言われたから」と、社会を軸に自分像を固定しないほうがいいでしょう。そのまやかしを覆してくれるのが、僕は星との対話だと思います。星と対話すれば、自分が宇宙からなにを託されて生きているのか、それが今の自分とどれくらい離れているかがわかります。ちゃんともとの位置に戻れば、しかるべき航路が開けるし、そこに進んでいくことができる。ブレそうになっても、本当の自分を知っていれば、また正しい場所に戻れますしね。そういう意味で、星はすばらしいツールだと思いますよ。
「風の時代」は、「土の時代」にマイノリティだったり、圧を感じて生きにくかったりする方たちが、トップランナーになる可能性があります。きっと追い風が吹きますから、勇気と自信を持ってほしいですね。
──時代の変化は怖いイメージでしたが、そういった大きなシフトを経験できるのは、実はおもしろいことなのかもしれません。
yuji 本当にそうだと思いますよ。僕たちは、プラチナチケットを持って生まれてきたんです。今、この“時代のちょうど狭間”を生きている僕たちは、二つの異なる時代を生きることとなり、二つの時代のおいしいとこどりができるんです。半分で味が分かれているアイスみたいなものですよ、一粒で二度おいしい(笑)。ふたつの時代を、生きながら味わえるという点では、とてもお得感がありますよね。
ウイルスの蔓延で幕を開けてしまった「風の時代」は、大変な状況の方もいらっしゃいますから、ベストな始まり方だとは言いづらくもあります。けれど、だからこそ、一気に変わろうというラディカルな風も吹いている。僕は正直、未来は明るいと思いますね。
取材・文=三田ゆき 撮影=内海裕之