「雑魚な営業マンほど、自分の型を崩せない」 元野村證券YouTuberが語る“本当に現場で使える”型破り営業術
公開日:2020/12/3
思うように契約が取れない。どうしても目標に届かない。そんなとき、悩める営業マンは動画や書籍で営業ノウハウを知ろうとするだろう。だが、世の中の情報は玉石混交だ。耳障りのいいアドバイスでも、実際の現場感覚からすれば「それでうまくいけば苦労しない」ということもある。
本稿で紹介する『ヨイショする営業マンは全員アホ 1%だけが知っている禁断の法則』(宋世羅/飛鳥新社)は、実に地に足のついた営業本。著者は、野村證券で“ドブ板営業マン”として年間2万件以上を訪問してきたビジネス系YouTuber・宋世羅氏だ。自らもさまざまな勉強をしながら、粘り強く試行錯誤を重ねてきた。そんな著者が語る営業術は、決して机上の空論ではない。挑戦的なタイトルの通り、既存の営業論を打ち破り、本当に現場で使えるノウハウになっている。
商談のスタートは雑談からじゃなくていい!
商談はまず雑談でアイスブレイクをし、それから本題に入る――。多くの営業本に書かれているノウハウだが、著者は必ずしもこの通りでなくていいという。たとえば、経営者やビジネス感覚の強い人は、雑談よりも「早く要件を言ってほしい」と感じていることがある。こうした相手には、長々とした最初の雑談は逆効果だ。むしろ、最初から本題に入ってキレを見せ、「コイツは話を聞く価値がある」と思わせる。すると相手がこちらに興味を持ち、雑談を切り出してくれることもあるという。大切なのは、「最初に雑談」と決めてかからずに、相手の反応を見ながら柔軟に対応することだ。
経営者や大物に好かれるには? 「ヨイショ」は逆効果
次は、営業の重要なスキル「褒め」について。これがうまくできず、「ヨイショ」になってしまう営業マンがいる。「社長、すごいですね~」とへらへらしているだけでは、薄っぺらいやつだと思われてしまう。では、「褒め上手」な営業マンはどうしているのか。著者が語るポイントは次の3つ。
①真面目な雰囲気でまっすぐ褒める
②他の社長とあなたは違うと伝える
③自分なりに考えた本質的な部分を褒める
意外にできないのが「①真面目な雰囲気でまっすぐ褒める」だ。「なるほど。社長に男気があって、決断力があるのはそういうことだったんですね」という具合に、ストレートに褒めると相手に響く。
本書では他にも「超使える営業キラーフレーズ」や「デメリットのある商品の売り方」、「受付の人を突破する方法」など、“ドブ板”だったからこそ語れる営業ノウハウが満載だ。どれも実際に著者が現場で試してきたことだから、言葉に説得力がある。ぜひ、あなたもこれらを現場で使い、自分のものにしてほしい。
文=中川凌
(@ryo_nakagawa_7)