インフルエンサーじゃなくてもコミュニティを創って成功できる!? お金も仲間も引き寄せる方法とは…
公開日:2020/12/8
これからは“コミュニティビジネス”の時代だ――。オンラインサロンで儲ける著名人たちは口を揃えてそう言うが、素人が簡単に真似できる気はしない。実業家の堀江貴文氏や、キングコングの西野亮廣氏のような著名人ならば、一緒に仕事をしたい人は後を絶たないかもしれない。だが、無名の私たちがいきなり始めても人は集まらないだろう。コミュニティビシネスに興味があっても、成功するビジョンを描けない人は多いのではないか。
本書『お金も仲間も引き寄せる 神コミュニティの創り方』(山口雄輝/ぱる出版)は、そんな素人のためのコミュニティの本だ。世の中から注目される特別な才能や人気がなくとも、お金と仲間を集め、コミュニティを運営していく方法を解説する。著者は、アウトドアコミュニティ「タキビダイ」のほか、多数のコミュニティを運営する山口雄輝氏。多くのコミュニティを成功させてきた彼は、どのように人を集めてきたのか。
コミュニティには3種類ある! 素人ができるのは「共創型」
まず、著者はコミュニティの種類を以下の3つに大別する。
1.ファンクラブ型
2.ビジネス型
3.共創型
ファンクラブ型は堀江氏などのオンラインサロンのイメージだ。その人自身の実力や人気に惹かれ、人が集まってくるコミュニティ。ビジネス型は、株や不動産の投資セミナーなどの情報がやり取りされるもの。参加者は、儲けるための情報を得るために集まってくる。
著者は、最後の“共創型”を勧めている。これは、メンバーそれぞれが役割をもち、ともに何かをつくり上げていくコミュニティだ。たとえば、アウトドアコミュニティ「タキビダイ」であれば、メンバーがそれぞれできることを生かし、本気でキャンプ場をつくろうとしている。こうしたコミュニティであれば、元手となる知名度やスター性は必要ない。
「共創型」のポイントは参加者を巻き込むこと
すぐに始められる“共創型”は、その分実現や継続のハードルが高い。運営していく上でのポイントは、文字通り“共に創る”こと。一握りの運営者ですべてを計画・実行するのではなく、参加者をどんどん運営側に巻き込むのだ。これは、イベントの企画と集客の両面でメリットがある。企画においては、アイディア出しに参加してもらったり、人手が必要な準備を手伝ってもらうことができる。また、集客においても、友達に声をかけてもらえば広まりやすい。無名のイベントにいきなり参加するのはハードルが高いが、運営を手伝う友人からの紹介であれば、安心して参加できるはずだ。
本書は「共創型」コミュニティの具体例や、運営上のノウハウも詳しく紹介している。どんなタイプの人を巻き込むといいのか、逆に“入れてはいけない人”にも言及しているので、すでに運営している人にも役に立つだろう。キャンプ場をつくる「タキビダイ」のような活動は、ひとりでやるのはむずかしい。だが、人とお金が集まるコミュニティなら、不可能ではなくなる。そこには、会社で働くやりがいとは別の感動が待っているはずである。
文=中川凌
(@ryo_nakagawa_7)