「お金の話」ができない夫婦、必読! 人気FPが教える共働き家庭のためのお金を貯める方法

暮らし

公開日:2020/12/10

書けば貯まる!共働きにピッタリな一生モノの家計管理
『書けば貯まる!共働きにピッタリな一生モノの家計管理』(塚越菜々子/翔泳社)

「夫婦共働きだし、特に暮らしには困っていないけど、将来を考えると、お金のことが心配」…。そんな人は、年間200件の家計見直し相談を請け負う大人気ファイナンシャルプランナー・塚越菜々子氏による『書けば貯まる!共働きにピッタリな一生モノの家計管理』(翔泳社)を活用してみると良いかもしれない。この本は、書き込みシートを使いながら家庭のすべてのお金を整理することで自動的にお金が貯まる方法を教えてくれる共働き家庭のための一冊だ。

夫婦でお金の話ができない…どうすればできるようになる?

 塚越氏のところには、金銭的な問題ももちろんだが、「夫婦でお金の話ができない」ことを相談に来る人も多いそうだ。そういった場合に多く見られる傾向として、女性は「お金のことが不安」という抽象的な話をしがち。一方で、そう言われた男性は、具体的に何をしたらいいかわからず、「収入が少ない」「使いすぎ」と責められているように感じてしまい話し合いにならないのだという。話し合いのために重要なのは、「根拠」と「数字」。「収入が○万円に対し支出が□万円。△万円不足しているから、どこを調整すればいいか意見がほしい」といえば、お互い考えやすいだろう。夫から妻へお金の使い方を提案するときは、お金のやりくりで大変に感じていることはないかをよく聞くようにするとスムーズに話し合いが進みやすいのだとか。いずれにしても相手をねぎらうことから始めるようにしよう。

書けば貯まる!共働きにピッタリな一生モノの家計管理 p.113

共働きは「共通財布」で夫婦円満

 あなたは、夫婦でお金について話し合うときに、なんとなく予算を決めたり、根拠もなくお小遣いの減額について話し合ったりしていないだろうか。それよりも、一番大切なのは、夫婦それぞれの収入や支出、家計の全体像を把握すること。家計をわかりやすくするのは、夫婦どちらの収入も「家族のお金」とみなし、そこから支出や預金をする「共通財布」での管理だ。だが、共通財布とは、夫婦のお金を一つの口座に集めたり、すべての支出を明らかにしたりすることではない。夫婦であってもお互い「個人的な支出」には秘密があって当然。そのためにも「家族のお金」「個人のお金(お小遣い)」を明確に分け、「家族のお金」の収支を夫婦で明らかにし、一元管理するようにするのだ。

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書けば貯まる!共働きにピッタリな一生モノの家計管理 p.12

まずはわが家の家計の現在地をチェック

 本書では、「家族のお金」を徹底的に書き出していく。たとえば、預金。自分名義の通帳はもちろんのこと、夫や子どもの口座、インターネット専業銀行や通帳がない口座、パッと把握しにくい定期預金、積立定期、財形貯蓄などもチェックしていく。同じように「株・投資信託」「確定拠出年金」「保険」「不動産・車」も書き出すほか、借り入れなどのマイナスの財産、「住宅ローン」「自動車ローン」などについてもしっかり確認。さらには、子どもの教育費など、これから必要になるお金はどのくらいなのかも計算し、夫婦のライフプランも立てていく。

書けば貯まる!共働きにピッタリな一生モノの家計管理 p.70

書けば貯まる!共働きにピッタリな一生モノの家計管理 p.75

「貯まる仕組みシート」で家計簿をつけなくても貯まる家計に!

書けば貯まる!共働きにピッタリな一生モノの家計管理 p.80-81

 本書の通り「家族のお金」すべてを書き出して「貯まる仕組みシート」を完成させれば、どうすればお金が貯まるかが見えてくる。収入から預金と特別支出積立を引き、固定費を引いた残りが変動費としてひと月に「使えるお金」。このお金の範囲を守っていれば、自然とお金は貯まっていくのだ。食費や日用品費、娯楽費などを細かく分けて記録する必要はなく、家計簿いらずで貯金ができるようになる。だが、収入から預金と支出を引いた額がマイナスなら、身の丈を超えた暮らしをしているということ。改善のためには収入を増やす、固定費を減らす、変動費を見直すほかに目標の預金額を下方修正するなどの対策があるから、じっくり夫婦で検討しなければならないだろう。

書けば貯まる!共働きにピッタリな一生モノの家計管理 p.78

 お金の不安をなくすためには、まず現状把握が必要不可欠。「いつもどんぶり勘定」「夫婦でお金の話をしたことがない」という人は、将来のためにぜひこの本をもとに、夫婦でお金について話し合ってみてはいかがだろうか。

文=アサトーミナミ