鳥肌の「鳥」はガチョウのこと? 「顔には鳥肌が立たない」は本当か検証/毎日雑学

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更新日:2021/1/3

鳥肌の「鳥」はガチョウのこと? 「顔には鳥肌が立たない」は本当か検証/毎日雑学

 今回は「顔には鳥肌が立たない理由」など、人体にまつわる雑学を紹介します。

 人の身体は寒気を感じたり、恐怖を感じたりした時に鳥肌が立ちますよね。腕や足などを見るとぶつぶつと鳥肌が立つ様子がわかりますが、不思議と顔については鳥肌が立つ様子がありません。なぜ顔には鳥肌が立たないのか、鳥肌のメカニズムと共にわかりやすく解説していきましょう。

顔には鳥肌が立たない理由

 それではさっそく「顔には鳥肌が立たない理由」について解説していきましょう。

 実は、「顔には鳥肌が立たない」というのは間違えで、実際には鳥肌が立っています。正確には、人間の顔の毛は他の身体の部位に比べて退化しているため、鳥肌が立っても見えづらいのです。もし人間の顔にも他の動物のように毛がたくさん生えていたとしたら、腕や足の毛と同じように鳥肌が立って見えることになるかもしれません。

 そもそも、人間の身体はなぜ鳥肌が立つようにできているのでしょうか?

鳥肌のメカニズム

鳥肌の「鳥」はガチョウのこと? 「顔には鳥肌が立たない」は本当か検証/毎日雑学

 続いて「鳥肌が立つメカニズム」について解説していきます。

 鳥肌は特に寒さを感じたときに立つものですが、これは体内の熱を外に逃がさないための仕組みです。人間の身体には無数の体毛が生えていますが、その体毛の1本1本に毛を立たせるための立毛筋と呼ばれる筋肉が備わっています。人間の身体が寒さを感じると交感神経が刺激されて立毛筋が収縮するため、毛穴が閉じて体内の熱を外へと逃がさないようになるのです。この時、立毛筋が収縮することによって毛穴が盛り上がるため、鳥肌が立つと毛穴が盛り上がっているように見えます。また、立毛筋の収縮によって毛穴から生えている体毛もピンと立った状態になります。

恐怖を覚えた時も同じ

 人間は恐怖を覚えた時にもブルブルと震えて鳥肌が立つことがあります。

 この原理も寒さを感じた時と同じで、恐怖を感じると交感神経が刺激されて興奮した状態になるからなのです。交感神経が刺激されるということは、寒さの時と同様に立毛筋が収縮し、鳥肌となって身体の表面に表れるのです。動物の毛が逆立つ理由も、恐怖を感じた時や相手を威嚇するために交換神経が刺激されるからだと考えられています。

鳥肌の語源・由来

 続いて「鳥肌」という言葉の語源・由来についてです。

 ご存じの方も多いと思いますが、鳥肌が立って皮膚がぶつぶつとしている様子が、羽毛をむしった状態の鳥の肌に似ていることが「鳥肌」の語源です。

英語の鳥肌は鶏ではない

 鳥肌を英語で伝えようとした時に“chicken skin”あるいは“bird skin”と言っても、外国人には通用しません。

 外国人にとって鳥肌といえば「ガチョウ」の肌のことを指すそうです。ガチョウを英語で呼ぶと“goose”ですから、鳥肌は英語にすると“goose bumps”あるいは“goose pimples”となります。英語圏で会話をする時には、ぜひ活用してみてください。

 以上が「顔には鳥肌が立たない理由」などの雑学でした。

 

まとめ

 人間の顔には鳥肌が立たないのではなく、正確には鳥肌が立っているが見えづらいだけである。

 人間の体毛の1本1本に立毛筋が備わっており、寒さを感じると交感神経が刺激され、体内の熱を逃がさないように毛穴が収縮する。

 恐怖を感じた時にも交感神経が刺激されることから、寒さを感じた時と同じように鳥肌が立つ。

 鳥肌が立った様子が、羽毛をむしった鳥の肌ににていることがその語源・由来である。

※提供している情報には諸説ある場合があります。ご了承ください。

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