人気声優・堀江瞬が愛する映画を語りつくす! アナタが知らない名作と出合えるかも!?
公開日:2021/1/6
『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』サトゥー役や、『彼女、お借りします』木ノ下和也役など、さまざまなアニメで活躍する声優・堀江瞬。すでに来年放送予定の話題作にも名前を連ねており、今注目の人気声優であることは間違いない。
そんな堀江瞬、いやホリエルはかなりの“映画好き”。そんなホリエルの映画愛を余すことなく伝えているのがビジュアルマガジン『声優MEN』で連載されている「ホリエル、シネマる。」という企画だ。
『SHUN HORIE ホリエル、シネマる。1st PHOTO BOOK』(堀江瞬/双葉社)では、これまでの誌面で掲載された内容に加え、「書き下ろしインタビュー」「ホリエルおススメの映画レビュー」「撮り下ろしショット」がたっぷり収録されている。ファンにとってたまらない一冊であるのは言わずもがな。しかし、彼を知らない「映画が好き」という人にもぜひ読んでほしい。
本書で紹介されている映画は32本。『誰も知らない』『下妻物語』『ヘルタースケルター』『THE有頂天ホテル』など、近年話題となったタイトルもあれば、『クレイマー、クレイマー』や『グラン・ブルー』といった、彼が生まれる前に公開された不朽の名作など、幅広く紹介。作品に対するホリエルの熱い想いや思い出などをインタビュー・レビューで読むことができる。
32本の中には観たことがある映画、観たことがない映画があるはずだ。観たことがあれば、彼が感じた作品の印象と自分の感じた作品のイメージの違いなどを楽しみ、読み進めることができる。観たことがない作品でも、また楽しい。
「名前だけは知っていたけれども、そんな作品だったんだ」「まったく興味がなかったけれども、ちょっと観てみようかな」そんな気持ちになれるだろう。私事であるが本書を読み、それまでまったく知らなかった『エターナル・サンシャイン』を、この年末年始に観てみようと思った。
撮り下ろしショットも、こだわりが感じられる。「ホリエル、主人公になる」というページでは、ホリエルが映画で見たことがある刑事や学生、探偵に扮した写真を掲載。特に花魁の格好をしている姿は、他ではお目にかかれないだろう。
「僕にとっての映画は、何気なく観るもの。同時に、この世界に自分を繋ぎ止めてくれるものでもあります」と、あとがきで語るホリエル。
時には登場人物の感情に共感し、時には軽蔑する。時には「なぜなのだろう」と悩み、時には何も考えず世界観に浸ってドキドキワクワクする。もはや映画は、彼の一部であり、声優としての演技を形作っているのではないだろうか。
今後も色々な映画と出合い、その度に人間として成長し、演技の幅を広げるだろう。そんな声優・堀江瞬の活躍を画面越しに見続けていきたい。
文=冴島友貴