職場での“イジリ”文化に不満が爆発! 大多数が我慢してることが判明

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公開日:2021/1/21

職場での“イジリ”文化に不満が爆発! 大多数が我慢してることが判明

 相手の言動や容姿をからかって笑いをとる“イジリ”芸はバラエティ番組などでよく見かけますが、日常生活においては“イジメ”との線引きが難しいという問題も。今回はそんなイジリ文化についての議論を見ていきましょう。

イジリとイジメはどう違う?

 2019年9月18日に放送された『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日系)では、29歳会社員からの「『イジられキャラ』と『イジられないキャラ』のどちらがいいのでしょうか?」という投稿が話題になっていました。

 投稿者は幼い頃から同級生によくからかわれていたことから、他人からイジられないように意識して生きるようになったそう。しかし社会人になってからは逆に、周囲からイジられないことに対して「私はなんてつまらない存在なんだろう」と感じるように。現在では、イジられキャラであった方が周りを和ませられるのではないかと悩んでいるそうです。

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 この投稿に対して、マツコ・デラックスさんは持論を展開。イジメのようなものから本当に人気者としてイジられているケースまで、“イジリ”と一言でいっても様々なタイプがあることを指摘していました。

 また有吉弘行さんは自身の経験として、学生時代に所属していた野球部でお互いにイジリ合う文化があったことを説明。対等な関係であればイジリは成り立つものの、「そこでちょっとでも立場が違ったり感じ方が違うとイジメになっちゃったりする」と語ります。

 イジリとイジメとの境界線をめぐって、ネット上では様々な意見が続出。「実際にはほとんど対等な関係じゃなくて、イジられる側が我慢してるのが問題」「そもそも素人のイジリはイジメだと思ってる」「イジられても許せる相手と許せない相手がいるから関係性次第かな……」といった声が上がっていました。

社会人としてイジリ文化と向き合うには

 バラエティ番組や学校だけではなく、職場においてもイジリ文化は根づいているようす。とくに上司からイジられることに不満を抱えている人は多いようで、SNSなどでは「上司からほぼ毎日体型のことをイジられて爆発しそう」「職場に他人をイジって笑いをとろうとする先輩がいて困ってしまう」「上司と部下なんてビジネス上の付き合いなのに、プライベートのことでからかってこないでほしい」と嘆く声がよく上がっています。

 その一方で部下がいる立場の人からは「あんまりイジるとハラスメント扱いされて呼び出されるから、会社ではなるべくドライに接してる」「若い子へのイジリって“職場あるある”だから気をつけたい」といった声も。職場でのハラスメントが批判されがちな昨今、どちらの立場からみてもイジリはデリケートな問題となっているようです。

 2019年2月には、脳科学者の茂木健一郎さんが「笑いのイジリ」が好きかどうかについてTwitter上でアンケートを実施。その結果、「好きである」と答えた人は17%に留まっていたのに対して、55%が「嫌いである」を選択していました。“イジリ”という言葉自体にネガティブなイメージが定着しつつあるようなので、相手に「これはイジリだ」と思われるような行為は避けた方が無難かもしれませんね。