卓球の発祥は中国じゃない! インドやエジプトの説も!?/毎日雑学

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公開日:2021/2/9

卓球の発祥は中国じゃない! インドやエジプトの説も!?/毎日雑学/毎日雑学

 今回は卓球にまつわる雑学を紹介します。

 卓球が強い国といえば、おそらくほとんどの人が中国を思い浮かべるのではないでしょうか?

 そのことから、卓球は中国で誕生したスポーツだと思われることも多いのですが、卓球の発祥と中国は全く関係がありません。

 卓球の発祥の地ではないのに、なぜ中国が卓球王国と呼ばれるほど強いのか、また、卓球の発祥について調査してみました。

卓球はどこで生まれた?

 現在は卓球王国として知られている中国ですが、実はここまで急激に強くなったのはここ数十年のことなのです。

 それまでは現在のような圧倒的な強さを誇っていた訳ではありませんでした。

 それでは、卓球はどこの国で生まれたスポーツなのでしょうか?

フランス発祥説

 発祥とされている国はいくつかあり、フランス、イギリス、インド、エジプトの4つの説が有力であるようです。

 まず「フランスで誕生した」という説について解説していきます。

 卓球はヨーロッパでも盛んに行われているスポーツであり、特に男子卓球ではヨーロッパに強い選手がいます。

 フランスには13世紀に貴族の間で楽しまれていた「ジュ・ド・ポーム」と呼ばれるスポーツがありました。

 ジュ・ド・ポームとは室内で行う、テニスの原型となったスポーツです。

 また、卓球は「テーブルテニス」と呼ばれるように、テニスを原型に考えられたスポーツのため、ジュ・ド・ポームが卓球の原型となった、という説です。

イギリス発祥説

 続いてイギリスです。

 テニスの聖地と呼ばれている「ウィンブルドン」があるように、近代のイギリスでは盛んにテニスが楽しまれていました。

 しかし、テニスは基本的に屋外で行われるスポーツのため、天候に左右されやすいという一面がありました。

 特にイギリスの気候は季節によっては雨が降り続く時期もあり、その間はテニスをすることができません。

 そのため、屋内でもテニスを楽しもうとして考えられたのが「テーブルテニス(卓球)」だったのです。

 当初は現在の卓球とは違い、暇つぶしで葉巻の箱のフタをテニスのラケットで打ち合う遊びでした。

 やがてこの遊びがどんどん進化していき、テーブルテニス用のボールやラケットが開発され、現在の卓球になった、という説です。

インド発祥説

 続いてインドという説です。

 インド人が卓球をしているイメージはあまりないので、かなり意外かもしれません。

 実際にプロ卓球選手の上位陣を見ていても、インド人の選手はいないことがわかります。

 しかし、インドには古くから「ゴッシマテニス」という競技が存在していて、これが卓球の原型になったと考えられています。

 ゴッシマテニスは、木製テーブルをネットで区切り、セルロイド製のボールをラケットで打ち合う競技です。

 とても卓球に似ているので、このゴッシマテニスが19世紀後半にイギリスに伝わり、貴族の間で広まったと考えられています。

 当初は貴族などの上流階級の間で遊ばれていましたが、やがて卓球に発展していった、という説です。

エジプト発祥説

 最後にエジプトの説です。

 インドに続き、エジプトも卓球の印象がありませんよね。

 しかし古代エジプト時代には、既にボールを打ち合う球技が存在していたそうです。

 正式な名前は定かではありませんが、古代エジプトでは遊戯や娯楽というより、宗教的な意味合いでそのような競技を行っていたと考えられています。

 実際に、エジプトから出土した壁画には、ボールのようなものを手に持ち道具で打ち合う姿が描かれているそうです。

 そして、この宗教的な儀式はヨーロッパへと伝わっていき、やがてテニスへと発展していったという考えです。

 卓球の起源はテニスとされているため、テニスの起源となったエジプトが卓球の発祥の地と考えてもおかしくはありません。

 このように卓球の発祥とされる国は世界各地に存在しているのです。

なぜ中国が強い?

 最後に卓球の発祥国ではない中国が、なぜここまで強くなったのかについて解説していきます。

 中国が卓球王国としての頭角をあらわすようになったのは1950年以降のことです。

 それまで、世界の中でも卓球の強国として知られていたのは意外にも日本でした。

 1950年代、日本のメーカーが従来のラバーを裏返して使う「裏ラバー」など、革新的な卓球用品を次々と開発しました。

 そして卓球全盛期を迎えた日本でしたが、対抗意識を燃やしたのが中国だったのです。

 国をあげて卓球の英才教育を実施した結果、中国から多くの強い選手が輩出され、やがて表彰台を独占していきました。

 強い選手がたくさん現れると、ますます中国国内での競争力が高まり、一層技術に磨きがかかっていきました。

 この好循環を生んだ結果、中国には現在でも卓球の上位プレイヤーが存在し、卓球王国として知られるようになったのです。

 以上が「卓球の発祥と歴史」についてでした。

 

まとめ

 卓球は中国が圧倒的な強さを誇っていることから、中国が発祥の地だと考えている人が多い。

 しかし、卓球の発祥の地はフランス、イギリス、インド、エジプトといったさまざまな説がある。

 卓球が日本に伝わったのは20世紀前半のことであり、20世紀の中頃には日本が卓球王国と呼ばれるほどの全盛期を迎えていた。

 その頃から中国が卓球の英才教育を始めたことから、強い選手が次々に誕生する好循環を生み出し、現在のような卓球王国となった。

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