大きな作業は「スイス・チーズ法」で! 作業を細かく分割すれば、意外と簡単に終わる!?/面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本⑥

ビジネス

公開日:2021/2/13

「面倒くさい」ことに取り組むとき、どのように取り組んでいますか? 面倒くさいと思わないようさまざまな工夫をしてみても、ふと気づくと後回しにしてしまっていたなんてことも…。本書では、面倒なことを減らす仕組みと、ラクに取り組むためのコツをご紹介します。

面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本
『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』(内藤誼人/明日香出版社)

面倒くさいものは、できるだけ分割してしまう

 「うわあ〜、こんなのとてもムリ!!」
 「絶対に、こんなのやりたくない!!」

 そういう面倒な気持ちに押しつぶされそうになったら、その作業をできるだけ細かく砕いて、分割してしまいましょう

 

 大きな作業でも、ひとつひとつが小さくなっていれば、

 

 「なんだ、そんなもんでいいのか」
 「えっ、こんなの超楽ちん」

 という気持ちになれるからです。

 これを「スイス・チーズ法」と呼びます。

 大きなスイス・チーズの塊を一度に食べるのは不可能でも、細かく砕いて食べていけば、最終的には、大きな塊でもまるまる食べることができる、というやり方です。

 人によっては、「エレファント・バイト法」と呼ぶこともあります。大きなゾウでさえ、小さな肉片にしていけば、1頭まるまる食べることができる、という方法なので、まったくいっていることは同じです。

 

 大きな作業を目の前にすると、私たちはどうしても尻込みしますし、やる気も出てきませんが、それを分割してしまえば、なんとでもなります

 そのときのコツは、もうこれ以上には分割できないよ、というくらいに分割してしまうこと。

 そのほうがひとつひとつの作業はラクになりますから。

面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本

 スタンフォード大学のアルバート・バンデューラは、7歳から10歳までの子どもを集めて、半分のグループには大きな課題を与えました。

 すなわち、

 「この258ページの算数の問題集を終わらせよう!」と伝えたのです。

 

 残りのグループには、そういう大きな課題として出すのではなく、

 「この算数の問題集を少なくとも6ページずつやってみよう!」と小さな課題にして伝えました。

 258ページもある問題集を1冊解くのは大変ですが、一日に6ページずつ、それを43日間でやればいいのなら、なんとかなりそうな気持ちになりませんか。

 

 実際、大きな課題を出された子どものグループでは、きちんと全部終わらせることができたのは55%でした。およそ半分は、途中で脱落しちゃったのですね。

 ところが、「一日に6ページでいいよ」と小さく分割されたグループでは、74%の子どもが何とか問題集を終わらせることができたのです。4分の3はクリアできたのですから、分割法が有効だったと言えます。

 

 「どうしてもまとめてやる気にならない」というのであれば、分割してしまってかまいません。そのほうがやる気が出るのなら、ぜひこちらもお試しください。

続きは本書でお楽しみください。