好印象はマインドが9割!「好印象な私」を作るセルフプロデュース術
公開日:2021/2/8
自分を好きになりたい。そう思い始めたのは、中学生の頃だった。それから何十年も経ち、大人と呼ばれる年齢になったのに、いまだに自分の愛し方が分からず、自信もない。「変わりたい」と「変われない」の狭間で私はずっと立ち止まってしまっている。
だから、自分の魅せ方が知れる『ニューヨークで学んだ最高の魅せ方: 自分を100%輝かせるセルフプロデュース術』(原田眞里/あさ出版)は心に刺さる一冊だった。
あなたもきっと、目にしたことがあるはず。なぜか人を惹きつけ、キラキラと輝いている女性を。彼女たちがあんなにもイキイキしていて、多くの人から好かれているのは「好印象に魅せるコツ」を知っているからだ。
本書では、これまで8000人以上の印象づくりをサポートしてきた原田眞里さんが、10年に及ぶニューヨークでの実体験やアパレル業界での経験で裏打ちされた「自分の魅せ方」を伝授。自分らしく輝く秘訣が知れる。
「好印象に魅せる」にはどんなメリットが?
好印象を手に入れる最大のメリットは、自信がつくこと。これは、今まで気づかなかった自分のすばらしさに気づけ、新しい可能性に目覚めるからだ。自信がつくと余裕が生まれ、周囲に対する態度が柔らかくなったり、話す内容が前向きになったりという変化が。
すると、人や情報が自然と集まってきて、人の目に留まる機会も増えていく。注目され、人から覚えてもらえるようにもなるので、押し売りしなくても「選ばれる人」になれるのだ。
また、自分がイキイキと輝いていること自体が身近な人にとっては喜びに。印象を良くすることは、大切な人を幸せにすることでもある。
お金で取り繕えない「アクション」こそ好印象に魅せるカギに
原田流セルフプロデュース術は、もともと持っている自分らしさをベースにし、「ファッション」「アクション」「マインド」という3つの軸のバランスを整え、自分を魅力的に魅せられるように印象戦略を図っていこうというもの。
ここでいう「アクション」とは表情や話し方、姿勢といった動作表現のこと。どんなにおしゃれな服を着ていても、表情が険しかったり、荒っぽい動作であったりしたら残念な印象になってしまうので、「アクション」に気を配ることは必要だ。
特に意識したいのが、表情。乏しいと相手に誤解を与えてしまったり、感情が伝わらず、コミュニケーションがうまく取れなかったりするからだ。豊かな表情を手に入れるには硬くなった表情筋を鍛えるのがおすすめ。本書には簡単にできる「ウキウキ・ワクワクトレーニング」がイラスト付きで紹介されているので、チャレンジしてみてほしい。
また、相手に自分を印象づけるには、きちんと伝わるような話し方を意識することも大切。例えば、間の取り方。自己紹介をする時はフレーズとフレーズの間に間を入れるように意識すると、メリハリのある話し方に。プレゼンや交渉の場では語尾の一語までしっかりと発音し、説得力を出すのが効果的なのだそう。
なお、姿勢も印象を決める大事な要素となるので壁を背にし、後頭部、肩、お尻、足のかかとの4カ所がほぼ無理なく壁につくかセルフチェックしてみてほしい。前肩の姿勢を直すだけでも印象はガラっと変わるので、これを機に自分を客観視してみよう。
好印象はマインドが9割
長年、印象づくりのサポートをしてきた原田さんが行き着いたのは、「好印象はマインドが9割で、それが魅せ方に表れる」という持論。マインドとは心の在り方、考え方、信念のこと。ファッションやアクションなど、目に見えるものを形作っているのはマインドであるからこそ、心の在り方に意識を向けることが大切なのだ。
マインドを磨き、強化していくことは難しく思えてしまうが、原田さんは自身が体験して効果があった「マインドの育て方」を教えてくれている。
①否定的な言葉を使わない
②何事も肯定的にとらえる
③自然の流れに身をゆだねる
ネガティブな自分には特に、肯定思考が刺さった。
“肯定的にとらえるとは、「ないものを嘆くのではなく、あるものを喜ぶ」というものの見方です。”
“望まないことが起こったとしても、それはそこから何かを学び取るために起こっています。扉を開くために起こるのです”
力強く背中を押してくれる原田さんの言葉を目にすると、ものの見方が変わり、新しいことに挑戦する勇気も湧いてくる。
なお、「ファッション」の章には体型コンプレックスをカバーする「目くらまし服装術」やバランスで魅せる方法など、使えるテクニックも満載。巻末の「魅せたいイメージ別 好印象のヒント」も必見だ。ぜひ今日から実践し、自分の良さを引き立たせられる「最高の魅せ方」を習得してみてほしい。
文=古川諭香