「いつも時間が足りない!」そんなあなたの時間泥棒は?

ビジネス

公開日:2021/2/12

あなたの24時間はどこへ消えるのか
『あなたの24時間はどこへ消えるのか』(スワン/SBクリエイティブ)

 朝起きたら、まずスマートフォンを手に取り、アラームを止める、SNSをチェックする、メッセージを返す――。そして通勤中や休憩中には最新のニュースを追いかけ、仕事や学校が終わった夜には、ちらちらと光るアプリの通知に対応しながら、Netflixでレコメンドされた映画やYouTubeのおすすめ動画を観る。そんな生活にモヤモヤを抱えている人は少なくないだろう。

『あなたの24時間はどこへ消えるのか』(スワン/SBクリエイティブ)は、私たちの暮らしがタイムセール、すなわち時間の安売りで満ちていることを暴き、解決策を提案してくれる。

 著者であるスワンさんは、“破格で売り出されたあなたの時間は、さまざまな人やビジネスに絡め取られ淡々と消費されていくのです”と警鐘を鳴らす。

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 かく言うスワンさん自身が、典型的なワーカホリックだった過去を持ち、さらにはSNSやネットニュース、動画コンテンツに時間を奪われていたという。「いつか時間ができたらやりたいこと」は、古いノートに書いたまま放置してしまっていた。“なんだか、前より忙しい気がする”。モヤモヤを抱えたスワンさんはふと立ち止まり、「やりたいことを全部やる時間術」を模索した。本書は、スワンさんがnoteなどで発信し、大きな反響を呼んだタスク管理術、時間との付き合い方を丁寧にまとめた本だ。

 手始めに、あなたのスマートフォンで使用状況を確認してみよう。5時間以上というギョッとするような数字が表示されるかもしれない。なんと現代人は、平均して1日5時間以上スマートフォンを見ているそうだ。スワンさん自身、「禁断の果実」と表現するスマートフォンで初めて使用状況を確認したとき、7時間ほどだった。「これは何かの間違いではないか」と感じたという。

 通知、ニュース、メールを減らすのはひとつの有効な解決策だ。特に「通知」を減らす効果は絶大だろう。通知に気を取られて、急を要していないSNSの更新やメッセージをつい見てしまう。気づいたら他のアプリも開き、ひと通り回遊していることも……。

 そうした「時間泥棒」をひとつずつ整理し、ゆとりができたら、「下書きのままだったブログを書こうかな」「街の風景を見ながら帰ってみよう」と、豊かな時間を過ごすことができる。

 スワンさんは、“まずはあなたの「今日」を守ろう”と読者に語りかける。スワンさん自身がふと立ち止まり、暮らし方を見直したように、あなたも本書をゆっくりと読み、身近な「時間泥棒」と向き合い、自分の時間を取り戻してはいかがだろうか。

文=えんどーこーた