小学生女子に教えたいマナー・おしゃれ・人間関係…今『ハピかわ』が小学生女子とその保護者に大人気のワケ
公開日:2021/2/25
いつまでも小さいと思っていた我が子も小学生。なんだかこの頃、身だしなみに気を配ったり、おしゃれに興味がでてきたりずいぶん成長してきたみたい…小学生になると女の子の成長は思いのほか早くなり、娘を持つ親御さんは子育てのフェーズの変化にちょっとした戸惑いを覚えるようになるかもしれない。
友だち関係が複雑化したり、自意識がはっきりしてコンプレックスを持つようになったり、少しずつ大人に近づいてくるに従って以前のようになんでも「親まかせ」というわけにもいかないことも増えてきて、親としてはちょっぴりやきもき。「なんか困っていそうだわ」というのは伝わるものの、なかなかどう寄り添うべきか悩ましい…。近頃、そんな親御さんの救世主のような書籍『自分をもっと好きになる♡ 【ハピかわ】かわいいのルール』(双葉陽:マンガ/池田書店)が話題なのをご存じだろうか。
ぱらぱらとめくると一見少女漫画雑誌のような本書は、読書対象があくまで小学生女子という「漫画で読むマナーブック」。かわいらしい少女キャラが「ステキ女子」を目指すという漫画ならではのとっつきやすさで、わかりやすく基本的な生活習慣やマナー・お金の使い方、自分を大事にする方法など、内面のよりよい成長のために小学生のうちに覚えておきたい「生きる知恵」を教えてくれるというものだ。
親は、「社会に必要な一般的なルール」は教えることができても、よりステキに見える「細やかな気配り」などはお説教めいて子どもに聞いてもらえない可能性もある。それを本書では等身大の漫画のキャラクターが教えてくれるため、共感を持って子どもたちの耳に届いているようなのだ。
さらに注目したいのはそうしたベーシックなことだけでなく、おしゃれのこと(タイプ別着こなしテクやヘアアレンジまで使える内容がぎっしり!)や体の成長の悩み、友だち関係の悩みなど、小学校中学年くらいからなんとなく「気になる/知りたい」と思うことがぎゅっと詰まっていること。ほかにも「コンプレックスをなくす方法」や「お腹がならない方法」など小学生女子のリアル目線のトピック満載で、まさに彼女たちの「心強いアドバイザー」といった内容だ。
実際、本書は現在、小学生女子に大人気。保護者からも「娘が成長した!」「夢中になって読んでいる!」などさまざま反響が寄せられているというから、大いにプラスの効果がでているといえるだろう。
親御さんの中には「うちの子はまだ子どもだから…」と思う方もいるかもしれないが、女の子の世界というのはときどきびっくりするくらい成長が早いもの。むしろ少し背伸びした情報のほうがより興味を持つこともあり、早いうちに「正しい情報」を与えておくほうが安心というのもある。特に本書は漫画のため、親も簡単に事前に内容をチェックしておけるのもうれしいところ。確認のつもりで読み始めて、「小学生女子はこんなこと考えてるの?」とか「この情報は大人も使えそう」など、意外な発見もあるかもしれない。
学年を重ねるごとに複雑化する女の子の子育て。「親だからなんとかしないと!」と頑張り続けるのも悪くはないが、こうした本をサラリと渡してあとは見守る――そんなスタイルもいまどきのやり方かもしれない。
文=荒井理恵