いったん決めたら、ほかの可能性は考えない!/すごいメンタル・ハック⑥

暮らし

公開日:2021/3/7

スタンフォード大学、イェール大学などの研究結果が、その効果を実証!人は「鋼鉄のメンタル」が9割「心のコントロール」で、人生は思い通り! 著書250冊突破のベストセラー心理学者が、一瞬で悩みが消去できるテクニックを公開!「1日3ページ」読むだけで、みるみる心が強くなる!

世界最先端の研究から生まれた すごいメンタル・ハック ストレスフリーで生きる77の心理術
『世界最先端の研究から生まれた すごいメンタル・ハック ストレスフリーで生きる77の心理術』(内藤誼人/清談社Publico)

HACK 06 いったん決めたら、ほかに目を向けない。

 何かを決めたら、ほかにもっといい方法があったのではないかとか、ほかにもっと別の可能性があったなどとは考えないことである。そうしないと、いつまでも悶々とした気持ちになるからだ。

 自動車を購入しようというとき、車種を決めるまでには、あれこれと見比べるのはいいだろう。いろいろな情報サイトを見たり、いろいろなディーラーに出かけたりするのは、決して悪くはない。

 しかし、いったん決めたら、もう何も見ないことである。

 購入を決めたというのに、自動車雑誌を見たりしていると、自分の選択が正しかったのかと、不安になってしまうからだ。

 ベルモント大学のパトリシア・マーフィーは、ニューズウィーク、ライフなどのニュース雑誌と、ヴォーグ、グラマーなどの娯楽雑誌を見せて、どれがいちばん魅力のある雑誌かを判断させるという実験をしたことがある。

 すると、たいていの人は、「これがいちばんだ!」と決定したあとになって、「いや、やっぱりほかのほうが……」と考えてしまうことが判明した。なぜか、選ばなかった選択肢のほうが魅力的に思えてきてしまうのだ。

 このような心理現象を、「決定後の後悔現象」と呼ぶ。

 私たちは、何かをひとつ選び出すと、とたんにほかのものが気になり始めるのである。

 決定後の後悔を避けたいのなら、もう目移りするのをやめてしまうことだ。

「この人と結婚しよう!」と決めたのなら、「もう少し待てば、もっといい人が現れるんじゃないか」などと考えてはいけない。そんなことをしていると、幸せな結婚ができなくなってしまうからである。

 いったん就職したら、自分にはもっと別の才能があるのではないかとか、もっと自分の適性を生かせる会社があるのではないか、と考えてはいけない。そんなことを考えていると、いまの仕事に中途半端な力しか出せなくなる。

 とにかくいったん何かを決めたら、もう目移りしないことである。転職サイトの情報などを見ていると、「ほかに移ろうかなあ」などと思ってしまうから、最初からそういう情報を意識的に避けたほうがいいだろう。

 世の中には、いろいろな情報があふれているが、自分を幸せにしてくれないような情報には、なるべく接しないほうがいい。余計な情報を目にしたりすると、いまの自分に満足できなくなることのほうが多いので、あまり情報を調べようとしないことである。

<第7回に続く>