後悔をモチベーションにする/すごいメンタル・ハック⑦

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公開日:2021/3/8

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世界最先端の研究から生まれた すごいメンタル・ハック ストレスフリーで生きる77の心理術
『世界最先端の研究から生まれた すごいメンタル・ハック ストレスフリーで生きる77の心理術』(内藤誼人/清談社Publico)

HACK 07 後悔をモチベーションにする。

 人生には、失敗がつきものだ。どんな業界でも、どんな業種の仕事でも、すべてが順風満帆にいくことのほうが、むしろ少ないものである。失敗するのは当たり前であるし、後悔するのも当たり前である。

「もっと、違うやり方をしていれば」
「もっと、気をつけてやっていれば」

 私たちは、失敗するとものすごく落ち込む。

 しかし、そういう後悔にも、実のところ、メリットはある。悔しい思いをしたのなら、それを自己成長へのモチベーションに変えてしまえばいいのだ。悔しくてたまらないのなら、「二度と同じ間違いはしないようにしよう!」と考えればいい。悔しい思いをしなくてすむように、自分の行動を改めればいい。

 考えてみれば、私たちは、失敗したときくらいしか反省しないのである。うまくいっているときには、絶対に反省などしない。なぜなら、する必要がないからである。ということは、失敗するということは、自分の言動を振り返って、それを改めるチャンスでもあるわけである。

 後悔することがあったときには、それをうまくモチベーションにつなげることを考えよう。そうすれば、後悔することにも意味があることになる。

 ノートルダム大学のスザンナ・ナスコは、293名の学生が1カ月の期間を空けて2回の試験を受けたとき、1回目の試験のあとで大失敗し、「もっと勉強しておけばよかった」と後悔している学生ほど、2回目の試験で高得点を挙げることを明らかにしている。

 1回目の試験で失敗した学生は、当然、悔しい思いをするわけだが、悔しい思いをしたからこそ、2回目の試験では好成績を収めることができたともいえるのだ。

 逆に、1回目の試験で、そこそこの成績だった学生は、「こんなものでいいか」と安心してしまう。そのため、たいして勉強もせず、2回目の試験もそこそこの成績しかとれない。それならば、いっそのこと1回目の試験で大失敗したほうが得るものが大きいとさえ考えることもできるだろう。

 大切な商談で大失敗をしてしまったとか、クライアントの前でのプレゼンがうまくいかなかったときは、考えようによってはチャンスである。恥ずかしい思いをすれば、人はそれをモチベーションに変えて自分の行動を変えるきっかけにすることができるからである。

 後悔するときには、「自分ダメだ」とか「私は無能な人間だ」などと、自分をいじめるような後悔をするのではなく、「もっとこうすればよかった」という前向きな方向で後悔しよう。前向きな後悔は、モチベーションを生み出す。どうせ後悔するのなら、そういう後悔のほうがいい。

<続きは本書でお楽しみください>