PMSで悩まされる腰痛・肩こり・頭痛・むくみを緩和するエクササイズとは

健康・美容

公開日:2021/3/15

 女性特有のからだの不調やトラブルで悩んでいませんか。「お医者さんに行くほどではない…」「デリケートなことなので人には聞きにくい…」そんな体の悩みを、All Aboutガイドであり、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長の清水なほみ先生に聞きました。自分のからだと向き合い、健やかに過ごす手助けとなってくれることでしょう。

エクササイズイメージ

 PMS症状の緩和には、食習慣や生活習慣の改善も非常に重要であることが指摘されており、日頃から有酸素運動を行う習慣がある人とない人では、前者の方がPMSの症状が軽いというデータもあります。また、抑うつなどの精神症状と運動習慣の関連性についても指摘されており、運動習慣がある方が抑うつ傾向は出にくいと言えます。

 本稿では、PMSの時に出やすい、腰痛・肩こり・頭痛・むくみといった症状を緩和させるのに効果的なエクササイズと、気分が落ち込みがちな時におすすめのポーズをご紹介します。

 PMSの症状は、深い呼吸で自律神経の働きを整え、筋肉の緊張を緩め、血流をよくすることによって改善しやすくなります。自分で「気持ちいいな~」と思う姿勢でストレッチを行うだけでも、不快感の緩和に役立つでしょう。ストレッチを行う時に大事なのは、おへその下あたりに空気を入れるように意識をして、深い呼吸をすることです。

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 今回ご紹介するのは、「キャット&カウ」「橋のポーズ」「ワニのポーズ」「女神のポーズ」「英雄のポーズ」です。

キャット&カウ
キャット&カウ 両手は肩幅、肩の真下に手首、手のひらを開いて、足を腰幅に開き、股関節の真下に膝を置き、足の甲は寝かせます。息を吸いながら背骨を伸ばして、吐きながら背中を丸めます。吸う息、背中を反らせて、吐いて背中を丸めます。

橋のポーズ
橋のポーズ 仰向けの状態から、両膝を立てて、足を腰幅に開き、膝の真下にかかとを置き、腕は上体の横に置いて、息を吸いながらお尻を上げていきます。このとき、膝が外に逃げないように、内腿に意識をむけます。

ワニのポーズ
ワニのポーズ 仰向けの状態から、片膝を曲げて両手で抱えて胸に引き寄せて、息を吐きながら反対側に倒します。曲げた足と同じ側の手は真横に伸ばし、手のひらを下に向けて、目線は手の指先に向けます。肩が浮きやすいので、身体はしっかりと、床に預けて。

「キャット&カウ」は、2つのポーズを深い呼吸をしながら5~10セットゆっくり繰り返します。「橋のポーズ」は息を吸いながらお尻を上げて、吐きながら下げるという動作を5~10回繰り返します。「ワニのポーズ」も、ねじる時に息をゆっくり吐いて、吐ききったら元の姿勢に戻る、を5~10回繰り返します。

女神のポーズ
女神のポーズ 手を腰に当て、足を肩幅よりも大きく開き、膝を軽く曲げます。つま先は外側に向けて斜め45度くらいの角度にし、膝と同じ方向を向くように意識します。膝が内側に入らないように気を付けましょう。息を吸いながら、背中をまっすぐに伸ばし、息を吐きながら重心を下げて腰を落とします。息を吸いながら手を上に持ち上げ、吐きながらひじと膝を曲げ、さらに息を吸いながら手とかかとを持ち上げて体全体を上に伸ばします。そして息を吐きながら、かかとを持ち上げたままひじと膝を曲げていきます。

「女神のポーズ」は、筋トレの目的で行うのであれば、スクワットをするようなイメージで何度か繰り返すとよいでしょう。気分を明るくする目的で行う場合は、可能なら朝日に向かって、満面の笑みでポーズをとります。意識して口角を上げ、目を大きく見開いてポーズをとるのがポイントです。口角を上げにくい人は、ストローを横向きにくわえて行ってもいいでしょう。

英雄のポーズ
英雄のポーズ 片足を大きく後ろに引き、反対側の足の膝がかかとの上にくるまで腰を沈めます。後ろのつま先45°外に向けて、足裏全体を床に卸します。吸いながら、両腕を頭上に上げて、吐いて腰を真下に下げます。5回程度繰り返しながら姿勢をキープします

「英雄のポーズ」も、胸を開いて斜め上を向くことで、気分を前向きにするポーズです。筋トレが主たる目的ではないので、あまり深く膝を曲げなくても大丈夫です。手を上にあげたり合掌するのが難しいと感じたら、手のひらを前に向けて斜め下におろしても大丈夫です。「女神のポーズ」と同様に、口角を上げて目を大きく開き、「シャイニングスマイル」を意識して行います。

 脳は「体の動きや形」を見て、「あ、この人は今元気なんだな」ということを判断します。肩を落として首をうなだれた姿勢でずっと過ごしていると、気分はどんどん落ち込みやすくなるのです。まずは「形だけ」でも、スッキリ健康な体を作ってみてはいかがでしょうか。

※各運動は、ご自身の体調具合によって無理のない範囲で実施してください