受話器から聞こえるのは違う人の声?「電話だと声違うね」現象の謎に迫る/毎日雑学
公開日:2021/4/7
今回は、電話をする時の声が実は違う人の声である理由について解説します。
雑学クイズ問題
通話中に電話から聞こえる声は誰の声?
A. 通話相手
B. 機械音
C. 声が似ている別人
D. 自分
電話の声は違う人の声?
生活での必需品
今や私たちの生活に欠かせない「携帯電話」。
このおかげでいつでもどこでも相手の声が聞こえるようになりました。
しかし、よく「電話だと声が違う」ということを言われたりした事はありませんか?
確かに自分で留守番電話の声を再生すると「あれ?自分ってこんな声だっけ?」となりますよね。
実はそれ、「本当に違う人の声」なのです。
今回はそんな「電話の声」にまつわる面白い雑学を紹介します。
電話の声は実は違う人
実は電話から聞こえてくる声は全く違う人の声なのです!
遠距離恋愛などで毎日電話をして相手の声を聞いている人にとっては、ショッキングな事実かもしれません。
では「違う人の声」とは一体誰の声なのでしょうか?
電話で聞こえてくる声は「コードブックに載っている声の合成音」なのです。
コードブックとは電話の声の辞書のような物をイメージしてください。
そこにあらかじめ登録されている数千種類の声の中から、最も話している人の声に近い声を選び出し、通話相手へ送っているのです。
違う人の声を採用する理由は?
電話から聞こえてくる声が違う人の声である事はわかりましたが、なぜそのままの声を伝えないのか疑問です。
それは、携帯電話などの通話機器が世界中に凄いスピードで広まってしまったためなのです。
音声の波形を分析し、そのデータを完全に再現することは難しく、そのままの音声を伝えようとすれば、通信量が膨大になってしまいます。
世界中の人の声をそのまま再現して伝えようとすれば通信がパンクしてしまうため、コードブックに載っている声から選ぶといった技術が採用されているのです。
電話の声を変換するCELP
電話の声を変換して相手に伝えるシステムの事を「CELP」といいます。
CELPの機能は、声の特徴を除いた音声をデータに変換し、データ量を小さくします。
その後、データ量を小さくした声からコードブックに載っている声に一番近い声を選び出し、通話相手へ伝えます。
親兄弟などは声が似ていてよく電話で間違えてしまうことがあります。
それはもしかすると、CELPによってコードブックから同じ種類の声が選ばれているからなのかもしれません。
雑学クイズ問題解答
答えは「C. 声が似ている別人」でした。
まとめ
通話中に聞こえてくる電話の声は相手から発せられた声ではなく、声が似ている別人の声である。
声の特徴をそのまま再現して相手へ伝えると、膨大なデータ量となってしまい、電話回線がパンクしてしまう。
そのため「CELP」というシステムが声の辞書である「コードブック」から似ている声を選び出して、通話相手へ伝えている。
声が似ている親兄弟の声が電話で同じに聞こえるのは以上の理由である。
※提供している情報には諸説ある場合があります。ご了承ください。
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