細切れ睡眠が何カ月も続く… 今、地獄にいるあなたへ。その状態を解決する唯一の対処法とは?/子育てで眠れないあなたに②

出産・子育て

公開日:2021/4/21


子育てで眠れないあなたに』から厳選して全11回連載でお届けします。今回は第2回です。

「ママは眠れなくて当たり前」…それって本当に「当たり前」ですか? 最も睡眠がおろそかにされている人、それは母親ではないでしょうか。「助けて!」と叫んでいいんです。ママと赤ちゃんを救う睡眠サバイバル術を大公開!

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子育てで眠れないあなたに 夜泣きドクターと睡眠専門ドクターが教える細切れ睡眠対策
『子育てで眠れないあなたに 夜泣きドクターと睡眠専門ドクターが教える細切れ睡眠対策』(森田麻里子、伊田瞳:著、さざなみ:イラスト/KADOKAWA)

細切れ睡眠が続く地獄 ひとみ先生

 生まれたばかりの赤ちゃんは、大人とかけ離れた睡眠リズムを持って生まれてきます。

 大人が6、7時間の夜間睡眠を必要とするところを、赤ちゃんはなんと40、50分の睡眠! これを3、4時間ごとにくり返す! (大人からすれば)むちゃくちゃな睡眠リズムなのです……。

 しかし赤ちゃんには誰かがそばについて世話をしてあげなければなりません。

 特に新生児の場合、その役割を担うのはママであることがほとんど。ここから、ママたちの地獄の細切れ睡眠が始まります。

 はじめ、赤ちゃんは3時間ごとに授乳を必要とします。睡眠リズムと一致しているわけです。

 そう聞くと、3時間ごとにママも眠れるような印象を受けますが、(皆さますでにご存知の通り)そんなわけにはいかないこともしばしば。

 授乳に1時間近くかかる、ミルクであれば準備や後片付けの時間もある、里帰りでなければ家事もしなければいけない……。実際のところは、1時間程度の睡眠をちょこちょこ取るのが精いっぱいだったりするわけです。

 ようやく3時間ごとの授乳が落ち着いたと思ったら、今度は突如として夜泣きが始まる赤ちゃんもいます。もりたま先生の経験談はまさにそれで、結果として何カ月も細切れ睡眠が続いてしまうのです。

 本当に、地獄ですよ……。

 すみません、今これを読まれている方ではなく、その周り(家族や職場)の人が誤解をしないためにはっきり申し上げますが、この細切れ睡眠のまま何とかなる方法は、存在しません!

 細切れ睡眠を解決する方法は、「夜間にまとまった(6時間以上の)睡眠を取れるようにすること」、ただ、それだけです。

 今この本を読んでいる方の周囲の方々に声を大にして伝えたい。

 夜、ママが一人になる時間を作ってあげてください。夜に6時間、寝させてあげてください。それだけでママの地獄の苦しみは、解消されるんです。

 この本のタイトルをチラッと見て、「ホラ、細切れ睡眠でも何とかなるじゃん。これでも読んで勉強しなよ」とワンオペ育児を押し付ける言い訳にすることだけは、絶対に、やめていただきたい。

 細切れ睡眠の対処法は、周りが一人で夜寝られる時間を作ってあげること。ただそれだけです。

 それでも、どうしても、どうしても一人で対処するしかない。細切れ睡眠のまま、赤ちゃんを育てていくしかない。そういった、事情のある方がたくさんいることもよくわかっています。

 ここから先は、どうしても周囲の手を借りられない方が、少しでも「ましな」睡眠を得られる方法をお伝えしていきます。もりたま先生からは赤ちゃんが夜まとまった睡眠を取れるようになる方法を、私からはママ自身の睡眠を守る方法です。

 しつこいようですが、この本に書かれている内容を、ママがワンオペ育児、細切れ睡眠でも何とかなるという、私が伝えたいことと真逆の根拠に利用することだけは、絶対にやめてください。

<第3回に続く>