うちの子だけ全然寝ないのはやり方が下手だから? 夜泣きをしやすいタイプの子もいる/子育てで眠れないあなたに④
公開日:2021/4/23
『子育てで眠れないあなたに』から厳選して全11回連載でお届けします。今回は第4回です。
「ママは眠れなくて当たり前」…それって本当に「当たり前」ですか? 最も睡眠がおろそかにされている人、それは母親ではないでしょうか。「助けて!」と叫んでいいんです。ママと赤ちゃんを救う睡眠サバイバル術を大公開!
寝るのが下手な赤ちゃんもいる もりたま先生
息子がまだ生後数カ月だった頃。
外出してもすぐギャン泣きしてしまい、電車にたった10分乗るのも一苦労。カフェに行ってもゆっくりお茶なんて飲めずにすぐ退散。ベビーカーの中ですやすや寝ているベビーの隣で、ゆっくりお茶を飲みながら雑誌を読んでいるママがうらやましい……。なんで、私は同じようにできないんだろう?
保健所でやっているベビー教室に参加してみても、他の子はママに抱っこされて寝てしまうのに、うちの子だけ全然寝ない。疲れているから機嫌は悪くなっていき、突然ギャン泣きに。ママ同士の交流タイムでは保健師さんが代わる代わる抱っこしてくれるけれど、ずっと泣き声が聞こえてくる。
保育園の入園説明がちょうどお昼寝の時間に重なってしまい、預け先がないので仕方なく息子を連れていったところ、案の定泣き始めてしまう。保育士さんが抱っこしてくれていたけれど本当にずっと泣いていて、「声のボリュームが大きいですね(汗)」と言われて凹んだ気持ちで家に帰る。
夜になっても、なかなか寝てくれない。授乳やミルク、オムツ替え、抱っこ、歌を歌ったり、トントンしてみたり、バランスボールに乗ってみたり、できることは全部やった。それでも寝ない。コンビニで買ったチョコを一つずつ食べながら、心を無にして抱っこのままスクワットを続ける夜11時。
息子がこんなに寝なくて泣いているのは、何か自分が悪いことをしているからなのだろうか? やり方が下手だから? それともこの子がおかしいのかな?
私もそんなふうに悩んでいました。
でも、ある時気づいたのは、困っているのはママである私だけでなく息子も同じだということ。そして、その息子を救ってあげられるのは、やはり親である私なのではないかということでした。
一念発起して子どもの睡眠について学び始め、息子に対して実践していったところ、息子は3日でスムーズに眠るようになりました。
だんだんと外出も楽しくできるようになり、周りの子と比べてもどちらかというと穏やかな性格。あの激しく泣いていた時期はなんだったのかと思うほどに成長しました。その経験が、私の今の仕事につながっています。
これは、夜泣きやギャン泣きがママのせいだということでは決してありません。同じように接していても、眠るのがあまり上手ではなく、夜泣きをしやすいタイプの子もいるのです。大人だって性格は様々。赤ちゃんだって、生まれた時から全員違う個性を持っています。
何をしても泣きやまない赤ちゃんは、感情を表現するのが上手なのかも。全然寝てくれず、すぐぐずる赤ちゃんは、五感が敏感でたくさんのアンテナを持っている赤ちゃんなのかも。
他の人にどう思われるかとか、他人目線の話は一度忘れましょう。
まずはママが、生まれてきた赤ちゃんの個性を知って、受け入れること。他の子と比べるのではなく、ありのままのわが子との生活をどうやったら楽しめるか考えてみましょう。それが、最初の一歩です。
その上ではじめて、変えられないことを受け入れつつも、前向きな気持ちで生活の工夫を行なって、ママと赤ちゃんの睡眠を良くしていくことができるのです。