英語ネイティブのあかちゃんと日本語圏のあかちゃんが話しだす言葉の共通点
更新日:2021/5/22
スタンフォード大学デビッド・アンド・ルシル・パッカード財団の人類生物学教授マイケル・C・フランク氏は、あかちゃんが初めて話し出す単語から、人がどんなふうに言葉を獲得していくかを解明している言語発達の研究者。アメリカのあかちゃん7000人を対象としたアンケート調査から、あかちゃんが初期に発する単語をデータ化されているそうです。
日本でシリーズ累計150万部を突破したという「頭のいい子を育てるシリーズ」の絵本、『あかちゃんごおしゃべりえほん』『あかちゃんごおしゃべりずかん』(かしわらあきお/主婦の友社)は、「ホントにあかちゃんがしゃべりだした!」と好評のシリーズ。
その続刊である『あかちゃんごおしゃべりえほんEnglish』『あかちゃんごおしゃべりずかんEnglish』(かしわらあきお/主婦の友社)はスタンフォード大学からこの貴重なデータの提供を受け制作されたそう。
さっそく気になるランキングトップ10の言葉を見てみましょう。
【英語圏のあかちゃんが早期に話しだす言葉ランキング】
1位 mommy(ママ)
2位 uh oh(あーあ)
3位 daddy(パパ)
4位 ball(ボール)
5位 bye(バイバイ)
6位 woof woof(ワンワン)
7位 hi(やあ)
8位 dog(犬)
9位 no(いや)
10位 yum yum(おいしい)『あかちゃんごおしゃべりえほんEnglish』
『あかちゃんごおしゃべりずかんEnglish』より
スタンフォード大学 M・C・フランク教授調べ
「m」「b」などの子音は、あかちゃんが発しやすい音。というのは、同シリーズ『あかちゃんごおしゃべりえほん』『あかちゃんごおしゃべりずかん』の監修者で、NTTコミュニケーション科学基礎研究所で日本語圏の子どもの言語発達を研究している小林哲生先生によるお話。下記は日本語圏のトップランキングです。
【日本語圏のあかちゃんが早期に話しだす言葉ランキング】
1位 (いないいない)ばぁ
2位 まんま
3位 わんわん
4位 ママ
5位 パパ
6位 あっ!
7位 はい
8位 バイバイ
9位 あーあ
10位 アンパンマン『あかちゃんごおしゃべりえほん』
『あかちゃんごおしゃべりずかん』より
NTTコミュニケーション科学基礎研究所 小林哲生先生調べ
見比べてみると、なるほど! 英語圏、日本語圏のあかちゃん、どちらも「m」「b」は発しやすく、言いやすい音のようです。また、「mommy」「ママ」、「daddy」「パパ」が日米ともに、トップ10にランクインしていてよかった! という結果ですね。
何か失敗してしまったときに発する「uh oh」「あーあ」、あいさつの「bye」「バイバイ」、犬の鳴き声や犬そのものを示す「woof woof」「ワンワン」などが、日米ともにトップ10にランクインしているのは、子育て中のママパパは、どこでも同じような声かけをしているんだ! と、頼もしく思えるような結果です。
フランク教授は、各国の言語発達データのアーカイブをウェブで公開しているので、世界の子どもたちの最初の一声をのぞいてみるのもたのしいですよ!
「Wordbank」
絵本の最後には、フランク教授から日本の親子のみなさんへメッセージが寄せられています。
「言葉を学ぶことは、小さな子どもにとって、達成感のある素晴らしい成功体験です。ことばを理解して発する能力は、子どもが世の中を学び、コミュニケーションするための大切なツールになります。コミュニケーションは親子にとって、よろこびのはじまりですね」
世界中どこでも、親子のコミュニケーションは、よろこびのはじまり! 巻末のQRコードを読み込めば読み聞かせ音声も聞けるので、発音の心配なく、お子さんと絵本がたのしめます。
対象年齢は英語を母国語とする場合は0歳から。英語を第2言語として習得する場合は、小学生くらいまでたのしめるそう。無理なくネイティブのように英語の発話を促し、気づいたら英語がペラペラに! そんな絵本を、子育てのたのしみのひとつにぜひ。