もう挫折しない! やさしい言葉とわかりやすいイラストで、中学英語を学び直し
公開日:2021/6/5
英語に対して苦手意識がある方は、中学の英語でつまずいた経験があるのではないだろうか? 英語が得意でも、間違えやすい文法や、なかなか使いこなせない構文があると感じている方もいるのでは? コロナ禍で自由に外出することもままならない今、せっかくなので英語を基礎から復習してみるのはどうだろうか?
『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』(山田暢彦:監修/学研プラス)は、英語を超基礎から学び直したい高校生や大人に向けた1冊。監修者の山田暢彦氏はNOBU English を主宰し、英語初学者から上級者まで、年代を問わず幅広い受講者に「世界に通用する英語」を指導している。
アルファベットや単語の書き方などの基本的なことから、完了形や関係代名詞などの複雑な文法まで幅広く網羅している。1回分の学習が見開きになっていて、左が解説、右が練習問題。項目の最後には復習テストがあり、さらに付属のCDにはすべての練習問題の英文の音声が収録されている。読み書きだけではなく、耳で聞いて話す練習もできるというわけだ。
イラストとやさしい説明でわかりやすく解説
中学英語を学習する中でつまずきやすいのが「現在完了形」。現在完了形は「継続」「経験」「完了」の3つの状態を表すことができるが、同じく過去について言及する「過去形」との違いがいまいちわからない人も多いのではないだろうか。本書では、日本語の感覚では理解しにくいポイントを、イラストを用いて説明している。
左の人は過去形を使っている。単に「過去に2年間住んだ」と言っているだけで、今も住んでいるかはわからない。一方、右の人は現在完了形を使うことで、「2年間住んだ」と「今も住み続けている」ということを同時に伝えている。過去形を使用した場合の自分の状態と、現在完了形を使用した場合の自分の状態をイラストでわかりやすく説明しているので、イメージしやすいだろう。
解説文も難しい言葉や言い回しは使われず、やわらかい口調で要点が的確に説明されている。タイトルどおりのわかりやすさで、英語に苦手意識がある人でも抵抗感なく学習を進められる。わかりやすいイラストと読みやすい解説文の組み合わせが、本書が英語学習者に支持されるポイントなのだろう。
練習問題や復習テストも多いのも本書の特徴。解説ページで学習した後に、書き込み式の問題をたくさん解けば、「わかったつもり」になって、理解していなかった箇所をすぐに復習できる。まさに「ひとつひとつ」理解しながら勉強を進めていける構成で、しっかりとした英語の基礎が身に付いていくだろう。家で過ごす時間に、少しずつ、中学英語を復習してみるのもいいかもしれない。
文=松澤友子