毎日のごはん作りがすーっと楽になる! ぶたやまかあさんの“やり過ごし”テクとは?【つくってみた】
公開日:2021/6/14
かあさんがたどりついた黄金レシピ「ぶたやまライス」
そんなぶたやまかあさんが、毎日やり過ごし料理を作る中で編み出した究極の1皿がこれ。複雑そうに見えるが、簡単な料理を盛り合わせただけの超お手軽なワンプレートだ。
ごはんにのっかっているのは、合いびき肉を塊のまま両面焼いてほぐし、ナンプラーとクミン、こしょうで味付けした「ぶたやまミンチ」。蒸しゆでにしたもやしをごま油と塩であえた「もやしのナムル」。トマトをはちみつと酢、サラダ油、塩、こしょうであえた「トマトのはちみつマリネ」。サラダ油、塩、こしょうをふってトースターで焼いた「ピーマンとしめじのオーブン焼き」。そして、薄切りにした玉ねぎにすだち果汁(または酢)、サラダ油、塩を混ぜた「玉ねぎマリネ」。
え、こんなに作るの!? かえって面倒くさいんじゃ…なんて思いながら作ってみたが、炒めるだけ、あえるだけ、焼くだけと全部“○○だけ”なので、初めて作っても手順がわからず混乱したり、砂糖入れるの忘れた! みたいな失敗もなく、スムーズに作れた。
しかもものすごーくおいしい♪ ナンプラーが香る1皿に、子どもを産んでからほとんど食べる機会がなかったエスニックへの愛が復活。パクチーをのせてもおいしそうだ。ナンプラーが苦手なら、醤油や塩に変えても◎。時間がない時はとりあえず肉だけ炒めて、あとは買ってきた惣菜をのせちゃったってOKだ。
ノープランの時は土鍋が使える! 「ぎゅうぎゅう蒸し」
もうひとつ、ぶたやまかあさんがいつも使っている土鍋を使って1品。夏場は出番のなさそうな土鍋だが、実は焼く・煮る・蒸すが全部できる万能調理器具なのだ。
この「ぎゅうぎゅう蒸し」も、土鍋にざく切りにしたキャベツと鶏肉、水、白だし、バターを入れてふたをし、中火で20分ほど蒸すだけ。たったこれだけなのに、鶏肉からはじゅわっと肉汁があふれ、ほんのりこげ目のついたキャベツの甘みもたまらない絶品料理になった。薄味なので、ポン酢やマヨネーズ、マスタード、ドレッシングと気分によって味変できるのもいい。今日の夕飯がなにも思い浮かばない時には、土鍋が強い味方になってくれるかもしれない。とにかく冷蔵庫にある食材を土鍋にポンポン入れてしまえば、勝手においしく仕上げてくれる。
本書にはこれ以外にも、オーブンや魚焼きグリル、せいろといった脇役になりがちな調理器具の上手な使い方から、マンネリを恐れないお弁当ルール、ナンプラーや白だしを駆使するコツまで、ぶたやまかあさんらしいアイデアが満載。レシピもたっぷり掲載されているので、誰でもすぐに“やり過ごし”を実践できるのもポイントだ。
本書を読んでいると、“ちゃんとしなくていい”ことに太鼓判を押してもらえた気分になって、今まで重くのしかかっていたものがすーっととれていく。ぶたやまかあさんのように毎日をうま~くやり過ごせるようになれば、毎日の料理がもっと気楽に、楽しく作れるようになること間違いなし!
調理・写真・文=齋藤久美子