注目作家・寺地はるなの人気作が文庫化!思わず心がホッとする『夜が暗いとはかぎらない』読者の反響は?

文芸・カルチャー

公開日:2021/6/22

夜が暗いとはかぎらない
『夜が暗いとはかぎらない』(寺地はるな/ポプラ社)

 感動の短編連作集『夜が暗いとはかぎらない』の文庫版が2021年6月4日(金)に発売。持ち運びやすいサイズとなって再登場した同作に、読者からは「気になっていた本。文庫で出ていたので購入!」「一新されたデザインが良い! 可愛くなってる」と絶賛の声が上がっている。

 同作の舞台は大阪市近郊にある暁町。物語は閉店が決まった「あかつきマーケット」のマスコット・あかつきんが突然失踪するという騒動から始まる。失踪したあかつきんは町のあちこちに出没し、人助けをしているらしい。人助けをしている理由はわからないが、あかつきんの行動がいつしか町の人々を変えていく――。

 ちなみに単行本が刊行された際、同作は「第33回山本周五郎賞」の候補作に選出された。また、ダ・ヴィンチ編集部が厳選に厳選を重ねた一冊を紹介する「今月のプラチナ本」になった作品である。

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 作者の寺地はるなは2014年に雑貨屋を舞台にした『ビオレタ』でポプラ社が主催する第4回ポプラ社小説新人賞を受賞し、翌年デビュー。その後コンスタントに作品を発表しており、第42回吉川英治文学新人賞候補にもなった『水を縫う』をはじめとした、数々のヒット作を生み出している。

 以前から大きな注目を集めていた『夜が暗いとはかぎらない』の文庫化を待ち望んでいたファンも多いようで、「文庫化! 未読の人は読んでほしい。ほんと、胸にぐっときます。朝が明るいとはかぎらない。夜が暗いとはかぎらない」「このお話、大好きなんだよね~。買わなきゃ♡めちゃオススメです」「ちょっとしんどくなったときに読みたい一冊。通勤カバンに入るサイズなので持ち歩こうと思います」「手のひらサイズで可愛いし、ポップな表紙イラストが良い!」「連作短編集だから、ちょっと暇を潰したいときに最適。単行本だと少し持ち運びにくかったので嬉しい」などと、絶賛の声が多く見受けられた。

 同作の魅力はなんと言っても読み手に語りかけてくるような淡く優しい筆致。物語ごとに語り手が変わっていくので、新鮮な気持ちで最後まで読み進められるだろう。読後は“あかつきん”と関わった作中の人々のように、心がふっと軽くなるはずだ。

 話題沸騰中の寺地作品の入門書としても、オススメできる同作。この機会にぜひ触れてみてほしい。