「職場の人間関係の輪に入れない」という人が「信頼」を与えられる簡単な方法
更新日:2021/7/21
ToDo2 あなたの味方を1人だけ作る
職場で悩むことは多いと思います。そのとき、気軽に相談できる人がその中に1人いるだけで、精神的に楽になります。
人間は「孤独」が一番つらいものです。誰にも相談できないと、ストレスは溜まる一方です。アドバイスや助言ももらえないと、八方塞がりで事態はさらに悪化していきます。先輩や同僚などに「あなたの味方」「相談相手」が1人いるだけで、職場のストレスは大きく減じ、問題解決に向かいます。
P75の「キーマン」の話を思い出してください。その「キーマン」と「相談相手」の計2人との人間関係に集中するだけで、ものすごく仕事がしやすくなります。
ファクト3 あなたが職場の人間関係の輪に入れない理由
新しい職場に勤めはじめた場合、「自分だけ浮いている」「自分だけ仲間の輪に入れていない」と思う人も多いでしょう。
あなた以外の社員は、5年、10年、20年も、その会社に勤めているなら、中には、10年以上も同じ部署にいて毎日顔を合わせている人もいるはず。その人たちが、仲が良いのは当然でしょう。
その輪の中に、新参者のあなたがいきなり入って、すぐに溶け込むのは、不可能としか言いようがありません。だから、新しい会社に勤めると多くの人は、「自分だけ輪に入れない」「自分にだけよそよそしい感じ」を受けるかもしれませんが、悲観する必要などありません。
ToDo3 自ら警戒を解く
P58の「信頼関係の5ステップ」を思い出してください。最初のステップは「警戒」です。あなたが、職場の人間関係を「警戒」の目で観察しているのと同様に、職場の人たちは「新参者」であるあなたを、警戒の目を持って、あなた以上に観察しています。
「この新入りは、どれだけ仕事ができるのか?」「仲間として活躍してくれるのか?」「前向きに仕事に取り組んでいくのか?」「今どきの若者は、すぐに辞める奴が多いから、こいつもそうじゃないか」と、「期待」に加えて「不信」「危惧」「心配」など、複雑な感情を持ちながら、あなたの一挙手一投足を観察しています。
そこであなたができることは、自らが「警戒」や「疑心」を解きながら、「理解」に向けて進むことです。
ToDo4 仕事で成果を出す
あなたが職場で理解されるもっとも確実で、簡単な方法は「仕事で成果」を出すことです。職場の人があなたに望んでいるのは、「良好な人間関係」ではありません。「仕事ができるかどうか」「与えられた仕事がきちんとこなせるか」「早く一人前の会社の戦力となって、自分たちを助けてくれるか」という点です。
ですから、「この会社は人間関係がよくない」と言っているヒマはありません。あなたがすべきことは、一刻も早く仕事を覚えて、一人前の戦力となり、バリバリと働くことです。そのことによって人間関係は「共感」「信頼」へとステップアップします。
「職場の人間関係の輪に入れない」という人は、順番が逆なのです。あなたが仕事で結果を出し、その対価として「信頼」が与えられるのです。
さらに学びたい人は
『下町ロケット』~修羅場を越えると仲間になれる!
難易度★
職場の人間関係で悩んでいる人は、池井戸潤原作のテレビドラマ『下町ロケット』を見てください。ロケットエンジンの開発を目指す佃製作所の社長・佃航平。毎回、「会社の存続の危機」ともいえる重大事件が起きますが、佃社長の下、社員が一致団結して、危機を乗り越えていくのです。
このドラマで一番見てほしいのは、「修羅場を越えると仲間になれる!」ということです。事件が起きるたびに、残業や徹夜でピンチを乗り越えます。そうした「たいへんな時間」を一緒に過ごすことで、互いの信頼関係が強まり、友情も生まれ、「職場の仲間」としての結束力が強まっていきます。社長に異議を唱える社員や仲間の輪に入れない社員もいますが、何度も「修羅場を越える」ことで次第に打ち解けていくのです。
新入社員や入社数年目の社員が、簡単に「仲間」に入ることはできない。しかし、修羅場を乗り越えることで、「必要な仲間」としてはじめて認められるのです。