日々のパフォーマンスを食事で改善!? 10万部突破のベストセラー「食べる投資」に待望のレシピ本が登場
更新日:2021/7/6
以前紹介した『食べる投資 ハーバードが教える世界最高の食事術』(満尾正/アチーブメント出版)。食べるものを体への“投資”と捉え、必要なものを適切に食事に取り入れることで日々のパフォーマンスを上げる、という食事術を紹介している本だ。自発的に学び動かなければ生き残れないといわれているこの時代、自身の体調管理ができるか否かで今まで以上に大きな差が生じてしまうという。この本は、そんな現代を生き抜くための教本とも言える。
先日、この「食べる投資」をより実践しやすいよう、“投資ごはん”のレシピを集めた『食べる投資 ハーバードが教える世界最高の栄養レシピ100』(満尾正:監修、牧野直子:著・料理/アチーブメント出版)が出版された。もちろん内容は本書でもおさらいしてくれるので、初見の人でも理解できる。
実践したい、10の「食べる投資」と11の「食べない投資」
例えば「食べる投資」と「食べない投資」。本書では、1日1パックの納豆や食物繊維、たんぱく質など10項目の摂るべき食材・栄養と、甘い飲料や糖度の高い果物や野菜、白い主食、トランス脂肪酸など11項目の避けるべき食事が挙げられている。
これらを踏まえて「主食」「主菜」「副菜」の3つのお皿に食べるべきものを当てはめていくと、無理なく必要な栄養を摂ることができるという。もちろん必ずしもお皿を3つに分ける必要があるわけではなく、丼にするなどまとめてもOK。足りないもの、過剰なものを把握しながら臨機応変に次の食事のメニューを考えていくのも大切だ。
朝・昼・夕、レシピを実践してみた
上記の内容を理解したら、あとは実践あるのみ。ということで、本書に掲載されているレシピからそれぞれ「朝食」「昼食」「夕食」を作ってみようと思う。
まずは朝食。朝食は「えのきご飯」「鮭と野菜のレンジ蒸し」「長いもとめかぶの酢の物」の3品。えのきご飯はご飯を炊く際に刻んだえのきを混ぜるだけ、長いもとめかぶの酢の物は叩いて割った長いもとめかぶに酢を加えて和えるだけで完成する。主菜の鮭と野菜のレンジ蒸しも、小松菜とねぎを切って耐熱皿に敷き、その上に塩をふった鮭を置いて酒をふり、ラップをして電子レンジで加熱するだけ。食べる際にはポン酢をかける。
火を使わずに作れて手間がかからないのにきちんと栄養のある、時間のない朝でも続けられる朝食にぴったりの組み合わせ。ご飯や酢の物は前日に作って冷凍・冷蔵保存しておけばより時短することも可能。朝は排泄を中心としたリセット時間なので、あっさりとしたものを軽く摂るのがいいとのこと。
続いて昼食。昼食は「きのこそば」。かけつゆを作り、しめじ、まいたけ、なめこ、そぎ切りにして片栗粉をまぶした鶏ささみを加えて加熱し、茹でたそばを加えて温める。あとは器に盛りつけ、ねぎ、七味唐辛子をかけるだけ。
低カロリーな鶏ささみを使用しているが、片栗粉をまぶしてあるので程よいとろみが出て、思った以上の食べごたえ。ゆず胡椒をプラスすると、風味がよくなってより美味しかった。昼食は1日の中でも消化力が高まる時間のため、栄養たっぷりのものをしっかり食べるのがいいそう。主食:副菜:主菜の割合が3:2:1になるのがベスト。
最後は夕食で「ご飯」「ブリの回鍋肉風」「オクラとたけのこ、しいたけのスープ」。ご飯は炊くだけ、スープは水に鶏がらスープの素を入れて熱し、切ったオクラ、たけのこ、しいたけを加えて塩コショウで味つけすれば完成。ブリの回鍋肉風は、そぎ切りにして塩と片栗粉をまぶしたブリを焼き、いったんお皿に取り出す。残りの油と千切りの生姜、豆板醤を熱し、キャベツとピーマン、水大さじ2を炒めてしんなりしたらブリを戻し入れ、甜麺醤、醤油、酒で味つけすれば出来上がりだ。
回鍋肉風は他のメニューに比べると多少手間がかかるが、生姜が香る甘辛い味とカリッとした衣の食感、口の中でほどけるブリのふわっとした身が絶品。スッキリとした味わいのスープとのバランスも絶妙だった。夜は栄養を溜め込みやすい時間帯のため、なるべく早めに、空腹を感じない程度に少し軽めを心がけるのがいいとのこと。
「食べる投資」と聞くと何か難しい知識や面倒な調理が必要だと思ってしまいがちだが、市販のものをうまく活用するなど手を抜けるところは積極的に手抜きをしてOK。手の込んだものを作るよりも、健康投資に繋がる食事を日々積み重ねていくのが大切だ。
1日3食、1カ月で約90食、1年で約1000食の食事が私たちの体を作っている。これを投資に変えられたら、パフォーマンスに変化が現れるかもしれない。本書で今の食生活を見直してみては?
文=月乃雫