職場で悩む人たちへ! マウンティングする相手には「スルー」が一番の対策?
更新日:2021/7/15
仕事の悩みは尽きません。職場の人間関係はそのひとつで、気の合わない同僚や上司とのコミュニケーションで胃を痛めている人たちも少なくないはずです。とはいえ、解決できるものならしたい…。
そんな人に読んでほしいのが、メディア出演も多数の精神科医・樺沢紫苑さんの著書『精神科医が教える ストレスフリー超大全 人生のあらゆる「悩み・不安・疲れ」をなくすためのリスト』(ダイヤモンド社)です。本書から、人間関係解決のためのヒントを伝えていきます。
本音を出せないならば「ペルソナ」を作る
本音と建前は誰もが持っているはず。ただ、自分の思いをずっと押し殺すのも、ストレスの原因になります。打ち明けられる人がいればまだ楽ですが、本音を吐き出すべきかどうか悩んでいる人もいることでしょう。
そもそも、本音を言うべきかどうかで悩むのは「ペルソナの使い方ができていない人」だと主張する著者。ペルソナとは「仮面を被った自分」のことで、例えば、仕事用、家族用、友だち用と、相手との接し方を変えるのもストレスから身を守る方法です。
職場で溜まった同僚や上司への不満は、仕事用の自分として割り切る。他の場所できちんと愚痴を吐き出すようにすれば、余計なモヤモヤも抱えずに済むはずです。
マウントは「スルー」で対処するのが一番
ここ最近は「マウンティング」という言葉もすっかり定着しました。ただ、いつも「自分の方が優位」とアピールされるのは、受ける側からするとストレスになります。
マウントを取ってくる人に有効なのが、スルーすること。相手の言葉をとにかく受け流すのがコツですが、職場の先輩や上司の場合には、プライドを傷つけないようにやんわりと対応する必要もあります。
そんなときに使えるのが、著者の紹介する「スルー言葉」です。例えば、本心でなくとも「アドバイス、本当にありがとうございます」と丁寧に感謝を伝えてみる。笑顔を浮かべながら「それはよかったですね」と持ち上げてみるのもひとつの方法で、自尊心をくすぐりながら冷静にあしらってみましょう。
相手をねたむのではなく「観察」する
職場では、成績のいい同僚や後輩と比べて落ち込むときもあるはずです。他人と比べてしまうのは仕方ないかもしれませんが、目標にして頑張るのではなく、落ち込むばかりだと「不幸になる」と著者はいいます。
その状況を打破するためには、自分の考え方を変えるのが一番。例えば、優秀な同期がいたら、比較ではなく「観察」してみるのもひとつの方法です。なぜ、相手が上手くいっているのか。例えば、営業スタイル、時間の使い方、生活スタイルを徹底的にマネしてみれば、違う自分に生まれ変われる可能性もあります。
また、優秀な人を「リスペクト」する心を持つのも大切。嫉妬やひがみは「百害あって一利なし」と著者は断言していますが、「自分にできていない、相手にできていること」を見つけられるようにしてみましょう。
今も昔も、人間関係の悩みはよく聞きます。ただ、他人を変えるのが難しい以上、まずは「自分から」と肝に銘じるのも大事。余計なストレスを抱えないよう、明日からちょっとずつ変えてみてください。
文=青山悠