登録者数12万人超え! YouTubeチャンネル「元気ママキッチン」のレシピ本!
更新日:2021/7/21
肉や魚に比べるとどうしてもインパクトが弱く、食べたさという点で積極性が薄れてしまいがちな野菜。もちろん野菜が大好きな人も多くいるのは分かりつつも、筆者のような魚&肉派にとっては、どちらかというと「出汁が出るから」「栄養のため」「かさ増しに」など必要に駆られて使うことが多い。でも、野菜が体にいいことは分かっている。できることなら積極的に食べたい!と思いたい。
先日、そんな筆者のような人の役に立ってくれそうな『面倒なことしない! 野菜をすんごくおいしく食べるレシピ』(元気ママ/KADOKAWA)という本を発見した。本書はYouTube総再生回数1100万回超え、チャンネル登録者数12万人超えのYouTubeチャンネル「元気ママキッチン」のレシピ本。元気ママさん自身が運営している料理教室「FROM MAMA’s KITCHEN」でも人気の高い、簡単でおいしくてずっと作り続けたくなるような家庭料理、中でも「野菜をおいしく食べる」ことを主軸にしたレシピを紹介している。
この本が推奨しているのは、「1日トータル、2日トータルで考えればOK」「毎食きちんと作る必要はナシ」という考えのもと気負わず実践できる、しかも“すんごくおいしい”野菜料理を楽しむ生活。この自由さがあれば、野菜を選ぶのももっと楽しくなるのでは? そこで、実際に作って食べてみた。
「なすの豚バラ巻き巻き」(P.24~P.25)
1つめは「なすの豚バラ巻き巻き」。輪切りにしたなすに豚バラ薄切り肉を巻きつけ、塩コショウをふって油を引いたフライパンで両面焼く。あとは蓋をして5~6分蒸し焼きにした後、蓋をとって水分を飛ばせば完成。
材料3つだけ、巻いて焼くだけととてもお手軽な料理だが、豚バラ肉の香ばしさと、とろけるなすが口いっぱいに広がる、いくらでも食べられそうな一品。筆者もなすは元々好きだが、シンプルな味つけでここまでおいしくなるのはこの組み合わせならではかもしれない。ぜひ、なすがあまり好きじゃない人にも試してみてほしい。
「大根と豚バラのアジア風炒め」(P.30~P.31)
2つめは「大根と豚バラのアジア風炒め」。切った豚バラ肉を炒め、細切りにした大根を加えてさらに炒めていく。あとは片栗粉をふってナンプラーを回しかけ、大根の葉を加えてさっと炒めれば完成。今回は、大根の葉が入手できなかったので、本書に書かれている通り白菜で代用した。
大根のみずみずしい食感と白菜の甘み、豚バラ肉のうまみのバランスが絶妙で、味つけがナンプラーだけとは思えないまとまりのある味わい。片栗粉を加えていることで水っぽくならず、程よいとろみがあっておいしい! ごはんにのせて、丼にして食べるのも良さそうだ。豚バラ肉だけだとどうしても油っぽさを感じてしまいがちだが、みずみずしい野菜と合わせることでこってり感が程よく中和され、最後まで飽きずに食べられる。
「春菊とたこのコチュジャンあえ」(P.63)
最後は「春菊とたこのコチュジャンあえ」。水気を切って食べやすいサイズにカットしたゆでたタコ、乱切りにしたきゅうり、ちぎった春菊をボウルに入れ、にんにく、コチュジャン、砂糖、酢、みそ、ごま油、白すりごまを混ぜたタレを加えて和えれば完成。
春菊というと、以前は加熱して食べるイメージが強かったが、『デパ地下みたいなごちそうサラダ ベストレシピ 決定版』の記事を書いた際、生で食べた方がクセを感じないというのを知り、レパートリーを増やしたいと思っていた。前回は洋風だったが、韓国風の味つけも合う……! タコやきゅうりと合わせることでいろんな食感が楽しめるのも嬉しい。
どのメニューも野菜がかさ増し食材で終わることなく、野菜自体が「必要なもの」として機能している。これだけおいしければ、もっと積極的に野菜と向き合えそうだ。『面倒なことしない! 野菜をすんごくおいしく食べるレシピ』には、ほかにも野菜を中心とした料理が満載! もっと野菜メニューを充実させたい、無理なく健康的な食生活を送りたい、という人は、本書で野菜のおいしさを再発見してみては?
調理、文=月乃雫