自己変革に年齢なんて関係ない。頑固にならず、いつも謙虚さを保とう/突き抜けるコンディション革命⑤

健康・美容

公開日:2021/7/24

小林弘幸著の書籍『突き抜けるコンディション革命』から厳選して全5回連載でお届けします。今回は第5回です。著書累計200万部突破。スポーツ学の名医が教える、仕事、スポーツ、食事、ストレス対策、ダイエット、感染防止、メンタル強化など、困難な時代でも結果を残す心と体のコントロールメソッド50! やさしい世界の“やさしい言葉”に安住せず、厳しい現実社会でも突き抜ける心と体のコンディションを身につけよう――!

「突き抜けるコンディション革命」を最初から読む

突き抜けるコンディション革命
『突き抜けるコンディション革命』(小林弘幸/ワニブックス)

自己変革に年齢なんて関係ない

 本書の「はじめに」では、筋肉の発達を例に、自己変革とはどのようなものであるかも説明しました。それを読んで、突き抜ける自己変革には、代謝の活発さ、若さが大事だとイメージした人もいるかもしれません。

 確かに肉体の成長とは、若さの特権だといえます。一般に成長ホルモンの分泌は、思春期が最高潮で、以後は加齢とともに緩やかに減少していくといわれています。

 心の成長、心の自己変革についても、その傾向はあるでしょう。やはり若者は日々新たな刺激を受けて、精神的にも大きく成長していきます。それは成長ホルモンの分泌とは何も関係がなく、むしろ関係しているのは謙虚さではないかと思うのです。

 個人差はあるにせよ、若い人は自分がまだ知識がなく、世の中を知らないことを自覚しているでしょう。だからこそ、知らないことを学ぶのに抵抗がなく、吸収も早い。変化に対してポジティブだから、成長が好循環につながっていく。

 しかし年齢が積み重なると、自分は十分に知識を身につけているし、精神的にも十分に成長していると考える人が増えていきます。

 こうした謙虚さが足りない年配者は、若い人からは、「頑固な老人」と目されることになります。

 ここで着目したいのは、自己変革に年齢は関係ないということです。

 若くても成長を拒む人はいます。自分はもうこれで十分に完成したとか、もうこれ以上、新しい刺激を受けるのはめんどうだと感じる人は、たとえ年齢が若くても謙虚さがなく、「頑固な若年層」になってしまいます。

 逆に、年配者にも自己変革に貪欲な人がいます。若い人の文化や、新技術を謙虚に学ぼうとします。傾向としては、運動にも熱心に取り組む人が多いようです。だからこそ、結果的に若々しい肉体と、柔軟な考え方をキープしています。

 頑固か、それとも自己変革に貪欲かは、価値観の違いであり、優劣はありません。ただ、老いも若きも謙虚さを忘れずに、まだまだ成長したいと頑張っているほうが、私には魅力的に見えます。

 それでは、どうすれば謙虚さを保てるのか、3つの条件を挙げてみましょう。

 

 1つ目は、皆に好かれようとしないことです。誰しも「周囲から好かれたい」と願うものですが、「すべての人から好かれる」ということは、ありえません。わかりやすい例が有名人です。熱狂的なファンが数多くいる一方で、「アンチ」も必ずといっていいほど存在します。つまり「万人から好かれよう」とすること自体、ナンセンス。それなのに、「嫌われたくない」と周囲の目ばかり気にしていると、心身共に疲れ果て、余裕もなくなり、謙虚さから程遠くなってしまいます。

 2つ目は、見栄を捨てることです。見栄を張ると、優越感にひたることができるかもしれません。しかし、そのメッキがはがれないよう見栄を張り続けるのは、しんどいもの。自分を偽ることで、心身の健やかさを失いかねません。そうなると、謙虚に振る舞うどころではなくなります。

 3つ目は、新しいものを積極的に探すことです。常に新しいものを探していると、謙虚でいられます。なぜなら「私にも知らないことがある」という気付きは、心を自ずと新鮮に保ち、傲慢になりにくくしてくれるから。新しい技術や、自然の景色の美しさなど、多方面に興味のアンテナを張り巡らせておきましょう。

 このように謙虚さを保つだけで、人生はますます心豊かになるはずです。

<続きは本書でお楽しみください>