平日の朝、仕事モードのお昼、夜の1人飲みも! 気分を上げる“自分ごはん”が手軽に完成するレシピ【つくってみた】

暮らし

公開日:2021/7/31

自分ごはん時々おやつ ひとり分だからうまくいく
『自分ごはん時々おやつ ひとり分だからうまくいく』(瀬戸口しおり/主婦の友社)

 リモートワークで毎日のように家でパソコンに向かっていると、なんだか生活にメリハリがなくなって、つい自堕落になってしまったりする。朝・昼・夕の食事も「買い物行くの面倒だし、これでいっか~」なんて…。そんな生活を繰り返していると、なんだか心まで疲れてくる。

 そんな時に見つけたのが、『自分ごはん時々おやつ ひとり分だからうまくいく』(瀬戸口しおり/主婦の友社)というレシピ本。“ひとり暮らしでも家族といても、私のための料理はもっと自由でいい。”というキャッチに惹かれて手にとった。せっかく家にいるんだし、食事をとことん楽しんでみるのもいいかもしれない…。「今日は、自分だけのためにキッチンに立とう」と決めて、レシピを参考に3食分の料理を作ってみた。

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ホテル級の朝食でうっとり幸せ♪「レンチン仕込みのフレンチトースト」(p.26)

レンチン仕込みのフレンチトースト

 まずは朝ごはん。本書をめくると、おいしそうな料理の写真ばかりで目移りするが、悩んだ末にホテルのモーニングのようなフレンチトーストに決めた。

 しっとりふわふわの極厚フレンチトーストは、前日から卵液に漬け込んだりとけっこう手間のかかるレシピが多い。でもこれは、レンジを使って漬け込む時間を短縮。耐熱容器にバゲットと牛乳を入れてレンジで2分ほど加熱し、あとは砂糖を溶かした卵につけてフライパンで両面焼くだけ、と平日の朝でも簡単に作れた。

 器に盛って、粉糖とメープルシロップをかければ、贅沢な朝ごはんの完成。ごくごく普通の平日なのに、この1皿があるだけでなんだかものすごく特別な気分に浸れた。肝心の味も、極厚なのに中までしっとり。卵の風味がジュワッと口の中に広がるたびに「う~ん、おいしい♪」と声がもれてしまう。よし、今日も仕事頑張るぞ!

忙しい昼は10分以内で! 「レンジ担担めん」(p.49)

レンジ担担めん

 仕事モードの昼ごはんは、パパッと済ませたいところ。そこで、昼もレンジを駆使した担担めんをセレクトした。

 作り方は、大きめの耐熱容器に中華蒸しめん、肉そぼろ(豚ひき肉・しょうゆ・砂糖・片栗粉をレンジで加熱)、ねり白ごま、みそ、しょうゆ、豆乳、水を入れて、レンジで2分ほど加熱。途中めんの上下を裏返し、スープが熱々になるまでさらに3分ほど加熱する。器に移してパクチーと小ねぎをのせ、ラー油をかけ、粉ざんしょうをふればできあがり。

 レンジでラーメンなんておいしくできるの? と半信半疑だったけど、1口食べてあまりのおいしさに驚いた。味も風味も本格派。適当な店で食べるより、こっちのほうが断然満足度が高い。しかも洗い物も少ないなんて、いうことなしの時短レシピだ。

夜の1人飲みは“つけダレ”で遊ぶ「素揚げ的から揚げ」(p.59)

素揚げ的から揚げ

 1日の終わりは、頑張った自分へのごほうびにプシュッとビールを開けたいところ。そうすると、つまみに“揚げ物が食べたい欲”にかられるのだが、作るのも買いに行くのも面倒でこれまで断念することが多かった。

 でも本書のから揚げはいたって簡単。とりもも肉に塩・こしょうと片栗粉をまぶし、冷たいままの揚げ油の中に入れて加熱し、そのままこんがり色づくまで7分ほどゆっくり揚げればできあがり。1人分なら、下味に漬け込んで、衣をつけて、揚げ油の温度を測って…なんて本格的にやらなくたっていいのだ。

 シンプルすぎるから揚げを格上げしてくれるのが、コチュジャン+酢+しょうゆ+すり黒ごまを混ぜた「韓国風」、スイートチリソース+レモン汁+ナンプラーの「アジア風」、そして塩と黒こしょうを同量混ぜた「塩・こしょう」の3種のタレ。これを用意するだけで、こじゃれた居酒屋にでもいるような気分になれる。1口ごとに変わる味にニヤニヤしながら、ビールもから揚げも進む、進む! このタレ、スティック野菜やポテト、肉、餃子…ときっといろいろな料理に合う。

 1日分の料理を作ってみて本書から学んだのは、「自分のためのごはんはワガママでいい!」ということ。手を抜こうが、とことんこだわろうが、自分の気分の赴くままに愉しめばいいのだ。

 本書には朝昼夜のレシピのほか、深夜にこっそり食べたくなるおやつや、自宅で旅気分が味わえる台湾やベトナムの料理なども掲載。家にいる時間が長い今こそ、いつもとちょっと視点を変えて、“自分ごはん”を自由に楽しんでみてはいかがだろうか?

文=齋藤久美子