一文の長さは40~60文字がベスト! 無駄な言葉をカットするコツと注意点/伝わる文章術見るだけノート②
公開日:2021/9/1
監修・山口拓朗、イラスト・本村誠の書籍『伝わる文章術見るだけノート』から厳選して全4回連載でお届けします。今回は第2回です。せっかく頑張って文章を書いても、読んだ人に「で、何がいいたいの? 」なんて言われた経験ありませんか? デジタル化が進んだ令和でも、日常生活や仕事において文章を書く機会は多いです。「伝えたいことをうまく文章にできない」「何を書けばいいのかわからない」そんな悩みを持つ方のための“伝わる文章の書き方”を、見るだけシリーズのイラストでわかりやすく解説します。「伝わらない文章」が「伝わる文章」へと変化するお役立ちの1冊です。
KEY WORD→シンプルに書く
文章は短く、簡潔に①
余計な言葉は削る
「わかりやすい文章」の基本は、無駄な言葉を使わず、簡潔に書くことです。余計な言葉はどんどん削りましょう。
文章を書く時にもっとも意識すべきことは、「読者にとって読みやすい」「わかりやすい」ということです。そのためには文章を短く、簡潔にする必要があります。中でも大切なのが、余計な言葉を削り、シンプルに書くことです。自分が書いた文章を読み返してみると、削っても文章の意味が変わらない言葉は意外に多いものです。
削っても意味が変わらない言葉
特にメールや企画書などの実務文では、心情的な形容や比喩を多用すると、かえって文章の意味がわかりにくくなります。例えば以下のような表現は、書いた人は「よりわかりやすく」「イメージしやすく」と考えて工夫したのでしょう。しかし、読者にとっては読む時間が長くなるばかりか、本来のメッセージを読み取りにくくなります。
心情的な形容や比喩に要注意
KEY WORD→一文の長さは40~60文字
文章は短く、簡潔に②
一文の長さの目安
一文あたりの文字数があまりにも多いと読みにくくなるうえ、読者にストレスを与えてしまいます。
文章を読みやすくするためには、一文あたりの文字数を減らすことも重要です。あまりに文章が長いと、読者は前に書かれていたことをなるべく覚えていようと意識してしまい、それがストレスになるのです。とはいえ、短ければ短いほど良いというわけではありません。10 文字や20 文字程度の文章が連続すると、文章の流れが悪くなり、それはそれで読みにくくなってしまいます。
一文が長いと読者にはストレス
「伝える文章」を書くプロである新聞記者には、一文の長さは40~60文字というルールがあるそうです。文章を短くすると読みやすくなるばかりでなく、リズム感が出るため読者に伝わりやすくなります。また、「一文を短く」と意識することで、「余計な言葉を削る」ことにもつながります。とはいえ、文章を書く目的や内容、読者の好みによって適切な一文の長さは異なるので、「絶対に60文字以内」とこだわる必要はありません。
一文の長さは「60文字以内」が理想