読み手ファーストを意識しよう! 難しい言葉や専門用語のベストな置き換え方/伝わる文章術見るだけノート④
更新日:2021/9/22
監修・山口拓朗、イラスト・本村誠の書籍『伝わる文章術見るだけノート』から厳選して全4回連載でお届けします。今回は第4回です。せっかく頑張って文章を書いても、読んだ人に「で、何がいいたいの? 」なんて言われた経験ありませんか? デジタル化が進んだ令和でも、日常生活や仕事において文章を書く機会は多いです。「伝えたいことをうまく文章にできない」「何を書けばいいのかわからない」そんな悩みを持つ方のための“伝わる文章の書き方”を、見るだけシリーズのイラストでわかりやすく解説します。「伝わらない文章」が「伝わる文章」へと変化するお役立ちの1冊です。
KEY WORD→読む人のニーズ/読む人の反応
読む人が求めるものを把握する
読む人が何を求めているかによって、文体や書くべき内容も変化します。
文章を書き始める時には、「読み手は何を知りたいのか」「どのような情報を求めているか」を考える必要があります。例えば、行きつけの店に行った時に「事情によりしばらく休業します」と張り紙があったら、あなたは「しばらく休業なのはわかったけど、いつまでなんだろう…」と思うはずです。具体的なことがわからないと、お店に足を運ばなくなってしまうかもしれません。
自分の都合のみ一方的に伝えるのはNG
大切なのは読む人のニーズだけではありません。文章を書く前に読む人の反応を決めることも重要です。文章を読んだ人が、どう感じるかを事前に設定することで、おのずと書く内容が明確になるからです。以下の例のように、たとえ同じ立場の人であっても、その反応はさまざまです。相手が何を求めているのかを踏まえたうえで、読む人の反応を決めることが重要です。
ニーズに応じて読む人の反応を決める
KEY WORD→難しい言葉/専門用語
「難しい言葉」は必要最小限に
「難しい言葉」は、なるべくわかりやすく変換する。それが伝わる文章の鉄則です。
書き手が当たり前に使っている言葉が、読む人にとっても当たり前にわかる言葉だとは限りません。せっかく丁寧にわかりやすく書いたつもりでも、その中に難しい言葉や読めない漢字が少しあるだけで、読む気が失せることもあります。特に不特定多数の人に「伝わる文章」を書く時には、難しい言葉や専門用語の使用をできるだけ控えるようにしましょう。
無駄に難しい言葉は使わない
伝える内容によっては、専門用語を使わないと説明しづらいこともあります。そのような場合は、以下のように用語の説明をすると、誰が読んでもわかりやすい文章になります。これは専門用語だけでなく、ビジネス用語や外来語、スラング(俗語)を使う時も同様です。TPO(時と場所と場合)を見極めながら、読者にわかりやすい文章を意識して書きましょう。
専門用語には解説を加える